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2007 年度 実績報告書

がん細胞の細胞運動とその制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 17014018
研究機関神戸大学

研究代表者

竹縄 忠臣  神戸大学, 医学糸研究科, 特命教授 (40101315)

研究分担者 伊集院 壮  神戸大学, 医学系研究科, 助教 (00361626)
キーワード癌 / 細胞.組織 / シグナル伝達 / 脂質 / 蛋白質
研究概要

癌細胞の浸潤転移には細胞先端部での糸状仮足形成や葉状仮足形成による細胞進行方向の決定と駆動力発揮が必須であると考えられる。我々はすでに糸状仮足形成はN-WASPが葉状仮足形成はWAVEが行っていることを明らかにした。今回WAVE2がRacの下流にあって活性化され、上皮糸細胞が接着したまま遊走する集団遊走や繊維芽細胞のような間場識細胞の単細胞遊走においては葉状仮足形成を引き起こして細胞に駆動力を与え、細胞を動かす事を明らかにした。しかしアメバー様の形をとる細胞は葉状仮足を形成せず、blebを形成して動く。この種の細胞の動きはRacやWAVE2に関係なく、Rhoやactomyosinによるbleb形成を主な駆動力としていた。この種の細胞の浸潤、転移はRac-WAVE2を主な駆動力とするがん細胞とRho-actomyosin系を主な駆動力とするがん細胞に区別してその浸潤、転移の阻害を考えなければならない。更により生体内の環境に近いコラーゲンゲル中での3次元培養法を確立した。2次元培養同様間場織細胞の動きはRac-WAVE2糸の阻害で抑制され、アメーバー様細胞の動きはRho-Actomyosin糸の阻害で抑制された。しかし間葉織細胞の形態を示すがん細胞HT1080は遊走途中でアメーバー様の形態をとり、間葉系-アメーバー糸とその動きの機序を変えた。この細胞の阻害にはRac-WAVE2糸とRho-actomyosin糸の両方を阻害しないと有効な浸潤抑制は出来ない事を明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] Cordinated regulation of membrane and cytoskeleton by WASP/WAVE family proteins and their binding partoners.2007

    • 著者名/発表者名
      Takenawa T. Suetsugu S.
    • 雑誌名

      Nature Rev. Mol. Cell Biol 第8巻・第1号

      ページ: 37-48

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Rac-WAVE-mediated actin reorganization is required for organ ization and maintenance of cell-cell adhesion.2007

    • 著者名/発表者名
      Yamazaki D, Oikawa T., Takenawa T.
    • 雑誌名

      J. Cell Sci 第120巻・第1号

      ページ: 86-100

    • 査読あり
  • [雑誌論文] HSP90 cross-links branched action filaments induced by N-WASP and the Arp2/3 complex2007

    • 著者名/発表者名
      Park S, J, Suetsugu S., Sagara H., Takenawa T.
    • 雑誌名

      Genes Cells 第12巻・第5号

      ページ: 611-622

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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