研究課題
HB-EGF-CTFシグナルの標的リプレッサーとしてPLZFを同定したが、その他のリプレッサーがHB-EGF-CTFシグナルの標的になりうるのかどうかを検討するために、PLZFの属するBTB/POZ-ZnFファミリーで一次構造上最も類似しているBcl-6について検討を加えた。その結果、まず免疫沈降法ならびにGST-pull downによりBcl-6がHB-EGF-CTFと結合することが確認できた。次に、Bcl-6が細胞周期制御因子の一つcyclin D2の遺伝子発現抑制をしていることが報告されていることから、cyclin D2 promoter-Luciferaseをレポーター遺伝子として用いてBcl-6によるcyclin D2遺伝子の発現抑制をHB-EGF-CTFが解除するかどうかを検討した。Bcl-6結合部位に変異を入れたミュータントcyclin D2 promoter-Luciferaseをコントロールとしてヒト繊維芽肉腫細胞株HT1080細胞でLuciferaseアッセイを行った。まず内在性Bcl-6の転写抑制活性がBcl-6特異的siRNAによる遺伝子ノックダウンにより有意に阻害されることを確認した。このアッセイシステムに野生型proHB-EGF、shedding抵抗性ミュータントproHB-EGF、細胞内ドメイン欠損ミュータントproHB-EGFΔcの各遺伝子を導入し,TPA処理によりsheddingを誘導した。その結果、野生型を導入した細胞でのみBcl-6による転写抑制が解除された。以上の結果からHB-EGF-CTFがBcl-6による転写抑制を解除することができると結論づけた。
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