研究課題/領域番号 |
17015003
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
堀井 明 東北大学, 大学院医学系研究科, 教授 (40249983)
|
研究分担者 |
砂村 眞琴 東北大学, 大学院医学系研究科, 非常勤講師 (10201584)
八重樫 伸生 東北大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00241597)
江川 新一 東北大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (00270679)
|
キーワード | 膵癌 / 卵巣癌 / DUSP6 / AURKA / FBXW7 / ETS2 / MAPK / siRNA |
研究概要 |
膵癌において高頻度に不活性化されているDUSP6はMAP kinaseの経路でERKを特異的に脱リン酸化するが、膵癌細胞においてDUSP6を補うと増殖抑制する。さらに、DUSP6遺伝子を補う前後での発現の変動をマイクロアレイ解析すると、20番長腕のAURKA遺伝子の発現はETS2を介して抑制されることが判明した。AURKAはノックダウンにより増殖抑制、アポトーシスが誘導され、taxane系薬剤と相乗効果を示すが、現在、卵巣癌においても、AURICA遺伝子をノックダウンして検討を加えている。 家族性膵癌の原因遺伝子がマップされている4番染色体長腕にはFBXW7遺伝子がマップされている。膵を含む各種臓器に発生した癌で検討したが、遺伝子の構造・発現の変異は低頻度であった。しかし、脳腫瘍において特異的に3種類あるうちのβ-formが特異的に発現抑制されていることを検出した。現在、発現抑制機構を検討中である。 頭頚部の頚動脈小体腫瘍の検討から、SDHD遺伝子に新規の変異を検出し、悪性例において遺伝子発現が消失していることを検出した。 頭頚部扁平上皮がんでは、がん細胞株を用い、抗がん剤耐性株を樹立し、発現の変化している遺伝子をマイクロアレイ解析により検討している(論文投稿準備中)。また、ヌードマウスにがん細胞を移植し、新種のベクターを用いて治療法開発の研究を進めている(論文投稿準備中)。 分子生物学的研究を行う際、ligation反応を効率的に進める必要があるが、極めて迅速かつ安価に行うための改良型バッファーシステムを開発した。 MBD2、MBD4は遺伝子発現を抑制することが知られているが、yeast two-hybridシステムによりRET finger proteinが関与する重要な分子であることが確認された。
|