研究分担者 |
上平 憲 長崎大学, 医学部, 教授 (80108290)
田口 博國 高知大学, 医学部, 教授 (20033350)
岡山 昭彦 宮崎大学, 医学部, 教授 (70204047)
菊池 博 大分大学, 医学部附属病院, 講師 (30128425)
魚住 公治 鹿児島大学, 医学部, 助教授 (90253864)
渡邉 俊樹 東京大学, 新領域創成科学研究科, 教授 (30182934)
日野 茂男 鳥取大学, 医学部, 教授 (70012763)
内丸 薫 東京大学, 医科学研究所, 講師 (60251203)
米村 雄士 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (60301371)
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研究概要 |
キャリアデータベースの一環として、全国のJSPFADのデータベースを構築している。キャリアの登録は2006年3月現在で1487名である。ほぼ順調で今後もこのペースでの登録を進めたい。 1.血清sCD30はATLの病勢を反映し、患者の単球ではサイトカイン産生異常がみられた。血中プロウイルスDNA量とsILR2Rが治療後の予後判断に有用である。 2.HTLV-I感染ウサギ由来の樹状細胞でRa-1に対する細胞障害性が証明された。 3.HTLV-I感染株とATL細胞でserine-threonine kinase Akt活性化されており、これを抑制するPhosphatidylinoshitol3-kinase inhibitor LY294002とrapamycinの併用が治療に使える。 4.生体肝移植後の免疫抑制剤の使用中に発症したATL例。 5.母児間感染では、感染当初よりメジャークローンの出現がみられ、慢性炎症疾患を合併しているジャマイカ小児ではATL細胞と区別のつかないクローンが観察された。クローナリティ形成に小児期の環境要因が重要である。 6.ATLの造血幹細胞移植後に血漿HHV-6を測定し、脳炎の発症に一致してHHV-6が陽性になり、ウイルス量も高値であった。ATL化学療法中のモニタリングでは、約半数で陽性であり、ウイルス高値が発熱に関与していた。 7.リンパ腫型ATLに造血細胞移植を行い、経時的にHTLV-I proviral量および末血中の腫瘍細胞クローンの追跡を行い、造血細胞移植の有効性が示唆された。 8.ATL細胞にTRAIL-R1,R2が異所性に発現しているがTRAILに対しては抵抗性である。数百の天然植物抽出液の中から天然フラボノール、BB-1がTRAIL抵抗性をTRAIL-R1,R2のup-regulationを介して解放することから、新しいサイトカインの療法の可能性を示した。
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