研究課題
1.定位放射線治療のための消滅γ線計測に基づく腫瘍位置同定装置の開発をさらに進めた。昨年までに完成させた2対のGSOシンチレーターおよびASICボードによるPMTのポジトロン・エミッター検出装置(PED)とそれに追従したレーザーダイオード(LD)照射システムを利用し、4次元定位照射模擬実験を行った。「5cmの腫瘍が6mm動くと、それを計測できる」装置開発を目指した場合、通常の体内の腫瘍の取り込みがあり、周囲の臓器の取り込みを無視できた場合には未照射15%を達成できた。誤照射は、対象の速度に依存し、速度が速くなると5%に上昇することがわかった。2.CT,MRIなどと半導体PETの画像を融合し、少なくても脳腫瘍と頭頸部癌にて、本大学病院で合成可能なF18-MISOを用いて、腫瘍内の低酸素細胞領域を把握できることが示された。3.全研究の集大成として、レーザーダイオードに替えて45MeV電子線ビーム照射装置を利用し、電子線ビームとPEDを連動させ、実際のネズミを用いた動体追跡照射を行った。ネズミ体表面に併置したポジトロンエミッター(Na)を利用し、振幅3cmで往復運動している実験台上のネズミに植えた癌に電子線を動体追跡照射し、あらかじめ予定した位置からの消滅γ線量が一定の値(600cps)を超えた場合のみ、電子線ビームを癌のある場所に照射することを可能にし、癌の照射後の縮小観察実験を行った。4.以上より、脳・頭頸部癌で、放射線治療に対する抵抗性癌をFMISOで把握し、その部分に対していままで不可能であった「放射線抵抗性癌への4次元放射線治療」を可能にするための基礎が構築された。PEDの検出精度の向上と時間分解能の向上で1mm以下の精度での4次元定位照射を可能にできることが示唆された。
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