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2005 年度 実績報告書

がんの免疫監視における自己認識型抑制性レセプターの役割とがん免疫制御への応用

研究課題

研究課題/領域番号 17016088
研究機関国立国際医療センター(研究所)

研究代表者

反町 典子  国立国際医療センター(研究所), 室長 (30217468)

研究分担者 槇 安希子  国立国際医療センター(研究所), 研究員 (60392388)
キーワード抑制性レセプター / MHCクラスI / がん細胞 / 細胞移動 / 免疫制御 / インテグリン
研究概要

本研究では、担がんマウスで増加するGr-1陽性CD11b陽性骨髄球系抑制性細胞における抑制性レセプターの役割を明らかにし、がん免疫応答における抑制性シグナルの役割を明らかにすることを目的とし、主として、以下の項目について検討を行った。(1)がん組織内に集積するGr-1陽性CD11b陽性骨髄球系細胞における抑制性レセプターの発現、(2)骨髄球系細胞に特異的に発現するる抑制性レセプターLy49Qの役割、(3)自己認識型抑制性レセプターに対する抗体が骨髄球抑制性細胞の機能に与える影響、(3)抑制性レセプターLy49Qの樹状細胞、骨髄球系細胞における役割と意義、(4)抑制性レセプターLy49Qの恒常的不活性型分子を発現するマウスを用いた造腫瘍性の解析。その結果、骨髄球系細胞において、PIR、SIRP、CD94などの自己認識型抑制性レセプターの発現レベルは、正常好中球と担がんマウス骨髄球系抑制性細胞の間ではほとんど変わらないが、Ly49Qのみで発現の低下が認められること、この分子の恒常的不活性型を発現するマウスではB16による腫瘍形成の遅延と生存期間の延長が認められることを見出した。さらに、Ly49Qがfocal adhesion kinaseの活性を抑制することにより、パキシリンの細胞内局在を制御していること、その結果としてGr-1陽性CD11b陽性骨髄球系細胞とプラスマ細胞様樹状細胞の細胞接着と細胞伸展、およびインテグリンに依存したケモタキシスを制御していることを見出した。現在抑制性レセプターによるインテグリンの機能制御の分子機構の解明と、がん組織へのGr-1陽性CD11b陽性骨髄球系細胞の集積機構への関与について解析を進めている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Development of murine plasmacytoid dendritic cells defined by increased expression of an inhibitory NK receptor, Ly49Q.2005

    • 著者名/発表者名
      Omatsu, Y., et al.
    • 雑誌名

      J.Immunol. 174

      ページ: 6657

  • [雑誌論文] Inhibitory NK receptor Ly49Q is expressed on subsets of dendritic cells in a cellular maturation- and cytokine stimulation-dependent manner.2005

    • 著者名/発表者名
      Toyama Sorimachi, N.
    • 雑誌名

      J.Immunol. 174

      ページ: 4629

  • [雑誌論文] Dok-1 and Dok-2 are negative regulators of lipopolysaccharide-induced signaling.2005

    • 著者名/発表者名
      Shinohara H, et al.
    • 雑誌名

      J Exp Med. 201

      ページ: 333

  • [雑誌論文] Introduction of Sd(a) carbohydrate antigen in gastrointestinal cancer cells eliminates selectin ligands and inhibits metastasis.2005

    • 著者名/発表者名
      Kawamura, Y.I., et al.
    • 雑誌名

      Cancer Re& 65

      ページ: 6220

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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