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2007 年度 実績報告書

生体分子パスウェイ・ネットワークの定量計測技術と撹乱法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17017004
研究機関東京大学

研究代表者

伊藤 隆司  東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (90201326)

研究分担者 住本 英樹  九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (30179303)
キーワード遺伝子発現 / 454シークエンサ / 非コードRNA / 安定同位元素標識 / 質量分析 / ユビキチン化 / FRET / 代謝物
研究概要

1. 遺伝子発現
高出力DNAシークエンス技術を活用したクローニング・フリーのPET収集法の基本プロトコルを開発し、その高度化を進めた。また、ゲノムDNAの構造解析への応用も検討した。
これまでに整備してきた転写因子恒常活性化株のトランスクリプトームを、タイリングアレイで解析することにより、多数の遺伝子間領域に由来する新規転写物を同定した。更に、完全長cDNAやCHIP-Chipデータを統合することにより、機能性RNA候補を見出した。それらの中から、減数分製の制御に関与する非コードRNA遺伝子を見出し、その機能解析を開始した。
2. 蛋白質間相互作用
蛋白質複合体のタグによるアフィニティ精製時に、同位元素標識されたタグなし株由来細胞抽出液を等量混合することで、複合体中の動的構成因子と静的構成因子を識別する方法を開発した。この方法は來雑物を織別する為に開発されたI-DIRT法と手技的には同等であるが、eIF2-eIF2B複合体およびCyclin-Cdk複合体への適用から、安定な相互作用とダイナミックな相互作用の識別に有効であることが示された。更に、この識別は、複合体を機能モジュールに分割する上でも有効であった。この方法をこれまでに開発した定量計測法であるPCS-MSと組み合わせることで、複合体や相互作用の質と量の双方を明らかにする解析が可能になると考えられた。
3. 翻訳後修飾
定量プロテオミクスの手法でユビキチン化が変動する蛋白質を検索するSILAC-PAP-MSの高度化を進めている。ユビキチンリガーゼに続いて、脱ユビキチン化酵素の基質同定にも成功したが、網羅性がまだ低い問題を抱えている。
4. 細胞内代謝物
ペリプラズム結合蛋白質を骨格とする低分子のFRETセンサー開発において、独自の円順列変異導入による手法を開発し,適用例を増やして、この手法の普遍性を確認した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Structure and function of the PB1 domain, a protein-interaction module conserved in animals, fungi, amoebas, and plants2007

    • 著者名/発表者名
      Sumimoto, H., Kamakura, S., & Ito, T.
    • 雑誌名

      Science's STKE 2007

      ページ: re6

  • [雑誌論文] Discrimination between stable and dynamic components of protein complexes by means of quantitative proteomics2007

    • 著者名/発表者名
      Kito, K., Kawaguchi, N., Okada, S., & Ito, T.
    • 雑誌名

      Proteomics 8(12)

      ページ: 2366-2370

  • [図書] Introduction to Systems Biology, Chapter 9 : Methods for Protein-Protein Interaction Analysis2007

    • 著者名/発表者名
      Kito, K. & Ito, T.
    • 総ページ数
      23/542
    • 出版者
      Humana Press

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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