遺伝子発現量におけるノイズの解析 代謝やシグナル伝達のメカニズムを制御する遺伝子発現量やその変化を解析する手法の開発をおこなった。特に外から入ってくるノイズが遺伝子発現の情報伝達に及ぼす影響について、ランジュバン方程式を用いて解析した。定常状態が複数ある系で、加算的なノイズが入る場合と乗算的なノイズが入る場合の定常状態および平均再帰時間を求めた。 さらに、環境が速く揺らぐ場合の分布の時間発展方程式を断熱消去法によって解析的に近似解として求め、解の正しさをシミュレーションによっても検証した。 細胞モデリングと成果の効率的伝達 モデリングの結果や研究成果を効率よく公開するための、ウェブサイトを構築した。前年度までに開発したWiki形式のデータベースを利用し、ポリケチド等の二次代謝物の生合成経路や生薬の情報をウェブ上に構築、自動的に相互リンクを張るシステムを実現した。 代謝ネットワークの進化解析 生物種の系統樹構築手段として、代謝ネットワークを利用する方法を提案した。代謝情報と遺伝子情報の両方を比較することで寄生生物など特徴的な生物種をあぶりだすことができた。
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