• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

グラフィカル・ガウシアン・モデルによる相互作用推定法の拡張とその適用

研究課題

研究課題/領域番号 17017015
研究機関東京大学

研究代表者

堀本 勝久  東京大学, 医科学研究所, 特任教授 (40238803)

研究分担者 藤 博幸  九州大学, 生体防御研究所, 教授 (70192656)
キーワードグラフィカル・ガウシアン・モデル / グラフィカル連鎖モデル / 遺伝子制御ネットワーク / 蛋白質相互作用ネットワーク / オペロン予測 / Path Consistency Algorithm / 計算代数 / 限定記号消去
研究概要

連鎖独立グラフを出力するソフトウェアの開発を終了した。また、酵母の細胞周期のネットワークに関する遺伝子プロファイルを収集し、細胞周期関連遺伝子群間の連鎖独立グラフを推定した。その結果、隣接する細胞時期と隣接しない時期で制御する遺伝子群は明確に分かれることが判明した。これらは、個々の遺伝子及び各時期の独立した解析では得られない結果であり、連鎖モデルの有用性を示している。また、既に開発したグラフィカル・ガウシアン・モデルを実装したウェブサイトを、段階的な解析の実行と結果のグラフィックな出力に関して改良し、利便性を増した。
蛋白配列の共進化の情報を用いたミラーツリー法の予測精度の改良法を提案した。通常のミラーツリー法では配列間の距離行列から得られる相関係数に基づいて相互作用の有無の判断基準にする。この方法では擬陽性の推定結果が多いことが知られていた。この点を改良するため射影演算子による方法を開発し、擬陽性の推定結果の減少に成功した。
当初計画には含まれていないが、本研究と密接に関連する2つの課題について成果を得た。各遺伝子間の関係については推定するためにグラフィカル・モデルの一つであるpath consistency (PC) algorithmを改良し、遺伝子間ネットワークの推定法を開発した。この方法を大腸菌オペロンの発現プロファイルに適用した結果、正解率が90%以上で、特に擬陽性の推定結果が極めて少ないことが判明した。この方法を従来のクラスター間のネットワーク推定法と組み合わせることで、より詳細なネットワーク推定が可能になった。もうひとつの結果は、動的なネットワーク研究の第一歩として、計算代数に基づくパラメータ推定法の開発を開発した。この方法は、数値解析と同レベルの精度で最適解を求めることができるだけでなく、その最適解が求められるプロセスや許容範囲を求めることができる利点がある。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] A graphical chain model for inferring regulatory system networks from gene expression profiles.2006

    • 著者名/発表者名
      Aburatani, S., et al.
    • 雑誌名

      Statistical Methodology 3

      ページ: 17-28

  • [雑誌論文] A Web Server for Inferring a Regulatory Network Framework from Gene Expression Profiles.2005

    • 著者名/発表者名
      Aburatani, S., et al.
    • 雑誌名

      Nucleic Acids Res. 33

      ページ: 659-664

  • [雑誌論文] Elucidation of the relationships among the LexA-regulated genes in SOS response.2005

    • 著者名/発表者名
      Aburatani, S., et al.
    • 雑誌名

      Genome Informatics 16

      ページ: 95-105

  • [雑誌論文] The inference of protein-protein interactions by co-evolutionary analysis is improved by excluding the information about the phylogenetic relationships.2005

    • 著者名/発表者名
      Sato, T., et al.
    • 雑誌名

      Bioinformatics 21

      ページ: 3482-3489

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi