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2009 年度 実績報告書

生体における分子振動メカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 17017027
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

別所 康全  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (70261253)

研究分担者 松井 貴輝  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教 (60403333)
キーワード生物時計 / パターン形成 / 振動 / 転写因子 / Notchシグナル / 発生 / FGFシグナル / 濃度勾配
研究概要

近年のゲノム研究の結果、生体の分子は複雑なネットワークを形成していることが明らかになった。このネットワークは振動や波など、分子の動的なふるまいを引き起こすことが示唆されており、またそれが高次生命現象の分子基盤となることが示唆されているが、実際に明らかになった例は少ない。せきつい動物の体節形成過程では遺伝子の発現が振動し、それが時間情報を生み出し、さらにその時間情報が空間情報に変換されることにより、体節の等間隔パターンが形成されることが明らかになりつつある。これをモデル系として用い、動的な生命現象のメカニズムの解明を目的として研究を行った。特に、生命現象の時間制御機構を明らかにすることと、時間制御を利用した形づくりの原理の理解を目指した。体節は周期的な分節化によって、等間隔パターンとして形成される。その過程で遺伝子発現の振動が時間情報を、拡散因子の濃度勾配が空間情報を担っていることがこれまでに明らかになっている。本研究では、遺伝子発現の振動が生物時計として働き正確なパターン形成をおこなうメカニズムに、物理量の定量的測定や情報科学的手法を実験生物学的手法と組み合わせることによってアプローチすることにより、振動の周期決定とロバスト性獲得のメカニズムに焦点を絞って研究を進めている。
体節形成過程ではNotchシグナルが不可欠かつ重要な役割を果たしていることが、これまでの我々の成果を含めた研究で明らかになっている。我々は現時点までにNotchシグナルが振動周期の調節に役立っていることを明らかにした。さらに、その周期調節のメカニズムが細胞間の振動の同調性、および細胞集塊としての振動のロバスト性に寄与することを示唆するデータをえており、現在解析をすすめている。また、FGFシグナルが遺伝子発現の振動の時間的情報をどのように取り込んで空間的周期性に変換するかを解析中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] The mechanism of the biological clock that controls animal development2011

    • 著者名/発表者名
      Bessho, Y
    • 学会等名
      HUS-UET-NAIST Symposium
    • 発表場所
      Hanoi, Vietnam
    • 年月日
      2011-03-02

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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