ハナカケトラザメ(Scyliorhinus canicula)のNkx2.1、Tbx4、オーストラリアハイギョ(Neoceratodus forsteri)のNkx2.1、Tbx4、Tbx5、Fgf10、Foxa1、Foxa2、Foxa3、Bmp4、Shhの各cDNAをRT-PCR法を用いて単離した。ゼブラフィッシュ(Danio rerio)のNkx2.1a、Nkx2.1b、Tbx4、Fgf10、Bmp4、Shh、ニワトリ(Gallus gallus)のNkx2.1、Tbx4、Tbx5、Fgf10a、Bmp4、Shhの各cDNAを国内外の研究者から提供を受けた。 上記の各動物の各遺伝子に関してWISH法を用いてその発現パターンを解析した。ニワトリ、ゼブラフィッシュ、ツメガエル類に関しては方法が確立されているが、トラザメ、オーストラリアハイギョに関しては方法が確立されていない。ツメガエル用およびメダカ用プロトコールを参考にして条件検討を行ってきたが、現在のところ残念ながら結果を得ることができていない。 当初本研究計画においては、ニワトリ胚を四足動物胚として実験に用いる計画であったが、ゲノム・遺伝子情報が豊富で、発生が早く、トランスジェニック動物の作成が可能で、1細胞期に外来遺伝子を導入したり、モルフォリーノを用いた遺伝子機能阻害が可能であるツメガエル類(Xenopus)を、肺を有する四足動物の代表として実験に用いることが可能であるかの検討を始めた。マウス・ニワトリで明らかとなった肺芽形成遺伝子ネットワークがツメガエル類にも保存されているかを確かめるために、アフリカツメガエル(Xenopus leavis)のNkx2.1、Tbx4、Tbx5のcDNAを国内外の研究者から提供を受け、ニシツメガエル(Xenopus tropicalis)のNkx2.1、Tbx4、Tbx5、Fgf10の各cDNAをRT-PCR法で単離し、発現パターンの解析を行った。
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