研究課題
ミヤコグサ根粒菌における大規模タンパク質相互作用解析が、予定していた遺伝子(1560個)ついて全て終了し,最終的に1801タンパク質からなる3075の相互作用の候補を同定することができた。相互作用解析から,共生窒素固定に関わるタンパク質や機能未知遺伝子が関わる多くの相互作用の候補を同定した(60の共生関連遺伝子と相互作用を示した136の遺伝子を同定)。一方、宿主であるミヤコグサからもYTH解析用のライブラリーを作製し,根粒菌のタンパク質と組み合わせて、あるいはミヤコグサ遺伝子どうしのスクリーニングが可能となった。宿主側因子については、HAR1のリガンド候補として解析を進めているミヤコグサCLV3様ペプチドに関してミヤコグサのゲノム情報を精査した結果、新たに12種類のCLV3様ペプチド遺伝子を同定した。これらの発現解析を行った結果、根粒菌の感染により発現が顕著に上昇するものが3種同定され現在これらのペプチドの機能解析を進めている。また、har1-と同じ根粒過剰着生の表現型を示す変異体をC^<6+>イオンビーム照射処理を行った集団から単離した。この新規変異体ではhar1やklavierと異なり根の遺伝子型が根粒数を制御することが示され、オートレギュレーションの分子機構を解析する上で重要な材料となることが期待される。根粒菌共生系とは別に、アーバスキュラー菌根共生系に関する変異体を単離する目的で、安定して菌根菌を感染させることができる系を確立し、C^<6+>イオンビーム照射処理を行った集団に対して大規模なスクリーニングを実施した。その結果、菌根共生に特異的な変異体の候補が3ライン得られ、現在次世代での形質確認を行っている。
すべて 2006
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