研究課題/領域番号 |
17019024
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
山縣 然太朗 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (10210337)
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研究分担者 |
武藤 香織 信州大学, 医学部, 講師 (50345766)
玉腰 暁子 国立長寿医療センター, 研究所・疫学研究部, 併任研究員 (90236737)
武田 康久 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教授 (60324183)
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キーワード | ゲノム / 全国調査 / リテラシー / 遺伝子 / ゲノム研究 / 意識 / 態度 / 科学リテラシー |
研究概要 |
【目的】一般市民のゲノム科学研究とその応用についての意識を明らかにすることを目的とした。 【方法】全国から都道府県と市町村の規模を考慮した無作為抽出によって抽出した20歳から69歳の一般国民4,000名を対象に郵送法による無記名自記式調査を実施した。調査期間は平成17年11月7日〜18日である。調査項目は、科学技術一般に関する意識、ゲノムの認知度、農作物に応用されるゲノム研究、医療に応用されるゲノム研究、ゲノム基礎研究の研究推進の賛否、イメージ、成果の利用などの他に、ゲノム科学リテラシー(ゲノム科学を読み解く力)について、ゲノム科学用語の単語理解度、ゲノム科学用語の文脈での理解度、価値認知・リスク認知を質問して得点化した。 【結果】回収部数は2171部で回収率は54.3%であった。「ゲノム」という言葉を理解している人は14.7%、聞いたことがある人が55.5%、聞いたことがない人が29.8%であった。認知度は男性のほうが高かったが、年齢差は認められなかった。「ゲノム」の認知度を他の遺伝関連の言葉と比べると、その認知度の低さが際立っていた。 農作物に応用されるゲノム研究推進に賛成50.4%、反対6.4%、どちらともいえない43.0%、医療に応用されるゲノム研究に賛成69.6%、反対1.3%、どちらともいえない28.7%、ゲノム基礎研究に賛成56.3%、反対1.2%、どちらともいえない41.7%と、全体として市民の意見は研究推進賛成が多数であったが、どちらともいえないと答えた人も40%に及んでおり、期待と不安を反映した結果となった。 ゲノム科学リテラシー得点は男女差はなかった。年齢については男女とも30歳代が最も点数が高く(理解度が高く)、年齢が高くなると得点が低くなっていた。また、ゲノム科学リテラシー得点が高いと、ゲノム研究に関心が高くなり、ゲノム研究を推進する傾向にあった。
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