研究課題/領域番号 |
17019027
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
蓑島 伸生 浜松医科大学, 光量子医学研究センター, 教授 (90181966)
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研究分担者 |
大石 健太郎 浜松医科大学, 光量子医学研究センター, 助教 (80345826)
大坪 正史 浜松医科大学, 光量子医学研究センター, 助教 (10327653)
堀田 喜裕 浜松医科大学, 医学部, 教授 (90173608)
森脇 真一 大阪医科大学, 医学部, 准教授 (40303565)
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キーワード | 遺伝性眼疾患 / 原因遺伝子 / 遺伝子変異 / 光関連疾患 / データベース / モデル動物 / 拡張侯補遺伝子アプローチ / ゲノム悉皆解析法 |
研究概要 |
1.オプチニューリン(OPTN)と相互作用するタンパクの解析 (1)GLC1F領域にマップする二つの候補遺伝子OIP-F01と0IP-F02の変異解析を行った。患者検体は、GLC1F領域を報告した米国のM.K.Wirtz博士との共同研究で入手した。その結果、患者のOIP-F02で5種類の塩基配列変化を同定したそのうち、77G/Aはアミノ酸置換を伴う。これらに関して、独自に収集中の緑内障家系での存否を検討したが、いずれの塩基変化も患者群と正常対照群で出現率に有意差を認めなかった。 (2)NRLは網膜色素変性の原因遺伝子である。NRLとOPTNのラット生体眼組織での発現を免疫染色で解析したところ、NRLは既報告どおり視細胞の核に存在したが、OPTNは既報告の神経節細胞、内網状層の細胞以外に、NRLと同じく視細胞にも検出された。このことは、両タンパクの生体での相互作用、および網膜色素変性と緑内障に何らかの関連が存在する可能性を示唆する。 2.ミオシリン(MYOC)と相互作用するタンパクの解析 (1)遺伝子座が緑内障候補領域内に存在する遺伝子9種を同定し、そのうち5種(GLC1L内に3種、GLC1F内に2種)について、患者検体で変異解析を開始した(豪州のP.N.Baird博士及び上記Wirtz博士との共同研究)。 (2)他の眼疾患(黄斑変性症、網膜色素変性等)の原因遺伝子あるいは関連遺伝子が9種得られた。これは、それらの発症機構が緑内障と関連する可能性を示すので、現在生体内での相互作用を確認している。 (3)細胞外で機能すると考えられる遺伝子が11種得られた。これらについても、cDNA単離と生体内での相互作用の確認を進めている。 3.遺伝子疾患症状オントロジーデータベースの構築と公開 遺伝的要素を持つ疾患を対象として、症状、診断所見、検査データ等を体系的に収集、分類し、それらのデータを疾患名、原因・関連遺伝子に結びつけるデータベースSYMPHONIEの構築を継続して浜松医科大学よりインターネットで公開した。
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