研究課題/領域番号 |
17019029
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研究機関 | (財)東京都医学研究機構 |
研究代表者 |
岡崎 祐士 (財)東京都医学研究機構, 東京都精神医学総合研究所, 客員研究員 (40010318)
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研究分担者 |
加藤 忠史 独立行政法人理化学研究所, 精神疾患・老化研究グループ, グループリーダー (30214381)
佐々木 司 東京大学, 保健センター, 教授 (50235256)
松本 直道 横浜市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80325638)
吉川 武男 独立行政法人理化学研究所, 分子精神科学研究チーム, チームリーダー (30249958)
谷井 久志 三重大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (40346200)
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キーワード | panic disorder / GWAS / twin / CGH array |
研究概要 |
本年度の研究成果と意義は以下のとおりである。 1. 血液試料収集(佐々木、谷井、染矢、岡崎) (1)関連解析用パニック障害患者末梢血DNAの収集 2008年度末現在、東京で約450例、名古屋・三重で約550例(合計1000例以上)が収集された。この他、研究機関から約300例が提供され、計1,300例。他に韓国からの300例余のサンプルが利用可能。これらの中には、家系サンプルや双生児も含んでいる。世界最大の標本となった。 (2)健常対照者のDNAは佐々木1,100例、岡崎ら200例を収集している。 上記の如く目標を達成した。 2. マイクロアレイによる患者vs対照全ゲノム関連解析(GWAS) 500KチップによるGWASは患者-対照200vs200で実施、数十の候補SNPsを得た(Otowa et al. 2009)が、応用ゲノム領域・タイピングセンター(センター長 : 徳永勝士教授)作成のDigiTag2法によりreplication studyで、2つのSNPsについて5%水準の相関を認めた。次年度は、600vs600の900k SNPsチップ(Affymetrix)によるGWASを実施する。また、米国NIMHを中心とする欧・米のパニック障害コンソーシアムで進行中のpooling DNA法によるGWAS(Illumina)にも参画中である。有意なSNPsは、DigiTag2で相関解析を行う(有波、吉川、功刀)。 3. 多発家系例の染色体微小構造異常スクリーニング解析(松本)と精神疾患不一致一卵性双生児における遺伝子発現差異の解析(加藤、岡崎)は、まだ結果が収斂していないが、データが集積されている。 4. パニック障害の中間表現型評価の検討及び特殊家系の発見 GWASを補助する目的で行った。1つは、病態生理学的中間表現型の確立のため、MRIと近赤外線スペクトロスコピーを利用した前頭機能評価を中心に、脳画像所見の中間表現型としての利用価値の評価を継続して行った(谷井、岡崎)。
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