研究課題
1.2002年から2004年にかけて計8回実施したゲノム研究者と一般市民の双方向の交流事業「ゲノムひろば」の結果について、詳細な分析を行った。ゲノム研究を非専門家に紹介し、教育現場に波及効果をもたらすという点についてはかなりの程度実現できたが、双方向のコミュニケーションについては更なる工夫が必要であることが結論として得られた。これらを踏まえ、2006年に再度実施予定の「ゲノムひろば」に向けた改良プログラム案を作成した。2.非専門家のゲノムやゲノム研究に関する認識やニーズを調べるための聞き取りによる調査を開始した。今年度は、生命倫理分野の研究者およびジャーナリストを対象と設定し、特に生命倫理関係者については2006年3月で約40人のヒヤリングが終了し、データの分析を開始した。ジャーナリストについては来年度も継続して調査する。3.歴代の文部科学省系のゲノム研究グループの社会とのコミュニケーション活動を1990年から2005年までの約15年間について調査した。規模や代表者の異なる研究グループが約5年ごとに設定されてきたが、1)倫理的問題への取り組みや社会とのコミュニケーションに関しては活発な時期とそうでない時期があった、2)活発な時期には、異なる分野を行き来して社会との接点に関する活動をコーディネートできる人材が配置されていたことなどが明らかになった。4.細胞研究の芸術的側面を利用した新しいゲノム研究・生命科学研究と社会のコミュニケーションの手法を開発するために、プラネタリウムにおける映像上映という手法の開発に着手した。また、海外におけるゲノム研究と社会のコミュニケーションの現状を知るために、米国NIHのJean McEwen氏とシンガポール国立大学のTerry Kaan氏を招き、国際セミナーを開催した(2006年1月23日)。
すべて 2005
すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (1件)
Nature 437・7063
ページ: 1299-1320
Genomics, Society and Policy 1・2
ページ: 80-93
蛋白質核酸酵素 50・16
ページ: 2302-2307