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2005 年度 実績報告書

線状プラスミドpSLA2-Lにコードされた二次代謝遺伝子群の機能解析とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 17019049
研究機関広島大学

研究代表者

木梨 陽康  広島大学, 大学院先端物質科学研究科, 教授 (80224997)

研究分担者 荒川 賢治  広島大学, 大学院先端物質科学研究科, 助手 (80346527)
キーワード放線菌 / 線状プラスミド / ランカマイシン / P450 / γ-butyrolactone / TetR型リセプター / ジャガイモそうか病 / pathogenic island
研究概要

ランカマイシン生合成のスターターおよび水酸化機構を明らかにするため、重水素化イソロイシンの取り込みおよび2つのP450 hydroxylase遺伝子の破壊を行った。その結果、イソロイシンが2-methylbutyric acidに酸化されて取り込まれた後、15位の水酸化、続いて8位の水酸化が起こることが明らかになった。
pSLA2-L上にコードされた多くの制御遺伝子の機能を明らかにするため、様々な遺伝子破壊株を作製しphenotypeを調べた。その結果、afsA homologueであるsrrX(orf85)が関与するγ-butyrolactone(GB)はランカサイジンおよびランカマイシン生産を正に、胞子形成を負に制御することが分かった。GBリセプターSrrA(Orf82)はGBとは全く逆に作用し、もう一つのTetR型リセプターSrrC(Orf74)は胞子形成を正に制御し、抗生物質生産には影響を与えなかった。一方、srrB(orf79)の破壊株は両抗生物質を大量生産し、胞子も正常に形成した。さらに、SARP遺伝子srrY(orf75)の破壊株は抗生物質も胞子も作らなくなった。このような極めて複雑な制御カスケードの全貌を明らかにするため、転写解析を含めて総合的な解析を行っている。
S.scabiesはジャガイモそうか病を引き起こすが、それにはthaxtomin生合成遺伝子txtABに加えてnec1,tomAなどの遺伝子が関与している。これらの遺伝子はpathogenic islandを形成して他の菌株に転移する。PFGEを用いて解析したところ、イランで採取したS3,S7株から約200kbの巨大線状プラスミドが見つかった。後者のプラスミドを接合によってS.lividansに転移させたところ病原性を獲得した。標準株からも線状プラスミドが見つかり、その病原性への関与が強く示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Analysis of the loading and hydroxylation steps of lankamycin biosynthesis in Streptomyces rochei2006

    • 著者名/発表者名
      Arakawa, T., Kodama, K., Tatsuno, S., Ide, S., Kinashi, H.
    • 雑誌名

      Antimicrobial Agents and Chemotherapy 50(in press)

  • [雑誌論文] Cyclization mechanism for the synthesis of macrocyclic antibiotic lankacidin in Streptomyces rochei2005

    • 著者名/発表者名
      Arakawa, K., Sugino, F., Kodama, K., Ishii, T., Kinashi, H.
    • 雑誌名

      Chemistry and Biology 12

      ページ: 249-256

  • [産業財産権] 遺伝子破壊による抗生物質生産微生物の生産方法およびこれを用いて得られる抗生物質生産微生物、並びに抗生物質代謝中間体の生産方法2006

    • 発明者名
      木梨 陽康, 荒川 賢治
    • 権利者名
      国立大学法人広島大学
    • 産業財産権番号
      特願2006-060280
    • 出願年月日
      2006-03-09

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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