研究課題
染色体異常からの疾患遺伝子の単離と同定:(a)Opitz C症候群患者の3q切断点から遺伝子Xを同定した。患者細胞におけるX発現は50%に低下し、発現組織は本症候群の病態と矛盾がなかった。核型正常患者7人中1人にヘテロ接合性ミスセンス変異(839C->T, T280M)を認め、健常人420人にみられなかった。機能解析では、X蛋白は細胞接着・細胞増殖関連蛋白であり、変異をもっ患者にその低下を認めた。(b)裂手裂足患者から7q21.1切断点の同定を行った。切断点近傍から新規遺伝子Yを単離した。核型正常の裂手裂足患児56人中2人に点変異(C->T)と(A->G)を認めた。健常人120人にはこれらの変異はみられなかった。(d)多発性外骨種、歌舞伎症候群、転座をもつ患者のFISH解析で8q22.3切断点付近にEXT1の欠失を検出し、2.2k全ゲノムBACマイクロアレイCGHで8q22.3および18q21.2切断点付近に複雑な欠失を同定した。欠失領域内遺伝子の変異解析による責任遺伝子の同定を目指す。(e)外表奇形と爪低形成をもつ患者の切断点を解析した。17q21.2切断点領域はケラチン遺伝子クラスターを含み、q23.2切断点はBCAS3とTBX4の一部を含む。患者の爪形成不全は、ケラチン関連遺伝子が断裂されたことが原因だと考えられる。単因子疾患における連鎖解析:(a)PPHの11家族(42名の罹患者、40名の非罹患者)における連鎖・ハプロタイプ解析でD14S1070とD14S990の間6cMにマップされた。PPHの始めてのマッピングである。(b)多指趾症4世代家族の連鎖解析でDS2156とD7S559領域が比較的高いLOD得点を示した。(c)1型合指症罹患者家族の連鎖解析で4箇所の候補領域を見出した。(d)PKCの新規の5家族における連鎖解析で、PKCCRに再びマップされた。PKCCR付近の計158遺伝子(計1588エクソン)の変異解析で、SCNN1Gの6186C>AとITGALの45842A>Gの2つの変異は2家族で疾患と共分離し、正常人400人以上にはみられなかった。少・多因子疾患における症例・対照研究:(a)Dupuytren拘縮症患者50名と対照50名を集積し、16qの関連解析の結果、5つのSNP領域がP<0.01を示し、このうち2 SNPは遺伝子A中に局在していた。Aoptosis関連の新規の遺伝子Aの変異解析を行っている。(b)男性型禿頭症の3大家系を集積し、連鎖解析が進行中である。
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