研究課題/領域番号 |
17019060
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
間野 博行 自治医科大学, 医学部, 教授 (90240704)
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研究分担者 |
小澤 敬也 自治医科大学, 医学部, 教授 (30137707)
山下 義博 自治医科大学, 医学部, 講師 (10326861)
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キーワード | 急性骨髄性白血病 / DNAチップ / 網羅的遺伝子発現解析 |
研究概要 |
造血器悪性腫瘍には急性骨髄性白血病(AML)、骨髄異形成症候群(MDS)、慢性骨髄性白血病(CML)等の白血病類縁疾患だけでなく、不応性貧血、発作性夜間血色素尿症(PNH)など「前白血病」状態と考えられている特発性造血障害も存在する。これら現行の疾患分類法は必ずしも各患者の生命予後、治療反応性を反映しておらず、しかも鑑別診断に有用な信頼に足る分子診断マーカーが存在する例は稀である。DNAマイクロアレイによる網羅的発現解析は新たな診断マーカーの同定のみならず各患者の生命予後予測に有用と考えられるが、患者骨髄単核球を用いた単純なDNAマイクロアレイ解析は、骨髄内の疾患クローンの割合の変化を反映するにすぎない多くの偽陽性データを生じることになる。我々は上述の血液疾患群がいずれも造血幹細胞のクローン性異常に起因することに着目し、様々な特発性造血障害及び白血病類縁疾患患者骨髄より造血幹細胞相当分画のみを純化保存する全国規模の検体収集事業「Blast Bank」を開始した。平成18年1月現在で既に650例を越えるサンプルの収集に成功しており、本バンクはヒト疾患純化細胞を用いたゲノミクスプロジェクトとして世界最大の一つとなっている。また本邦に患者、キャリア共に多い成人T細胞性白血病(ATL)についても疾患責任分画であるCD4陽性フラクションを純化・保存する検体収集事業を行っている。我々は本研究計画において、このように大規模に収集保存した造血器悪性腫瘍臨床検体に関する網羅的遺伝子発現解析を行い、AMLの予後関連遺伝子およびATLの病期関連遺伝子を同定しただけでなく、後者の病期進展機構に直接かかわる遺伝子の同定に成功した。
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