研究課題/領域番号 |
17019065
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
五條堀 孝 国立遺伝学研究所, 生命情報・DDBJ研究センター, 教授 (50162136)
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研究分担者 |
池尾 一穂 国立遺伝学研究所, 生命情報・DDBJ研究センター, 准教授 (20249949)
鈴木 善幸 国立遺伝学研究所, 生命情報・DDBJ研究センター, 助教 (70353430)
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キーワード | 疾患情報 / 脳・神経系 / 情報生物学 / データベース |
研究概要 |
本研究課題においては、「様々な疾患における病態をシステムとして理解し、疾患情報モデルの研究とその構築を行う」ということが目的とされている。この目的を達成するために、本年度においては、マウスやヒドラなどといった、いわゆるモデル生物における情報も考慮していきながら、とくに神経系に関係するシステムを中心として研究を展開していった。 とくに、本年度においては、2008年度までに得られていた結果を中心として研究成果の取りまとめに向けて努力するとともに、米国におけるポール・アレン脳科学研究所で開発されてきている、マウス脳における遺伝子の発現データベースである、マウス脳三次元データベースをミラーサイト化して開設させることに成功した。 そして、ポール・アレン脳科学研究所で開発されたマウス脳三次元データベースと、本研究課題において開発されてきているヒト脳三次元データベースを比較解析することによって研究を行った。とくに、オーソロガスな関係にある遺伝子の発現プロフィールをこれらのデータベースの間で比較解析することによって、ヒトとマウスの対応関係のあり方についての検討を行った。 さらに、ヒト遺伝子とマウス遺伝子の間の遺伝子発現における関連性を明らかにするとともに、これら中枢神経を持った哺乳類とは系統的に離れた、散在神経を持った刺胞動物のモデル生物であるヒドラに存在する、いわば原始的と考えられる神経系で発現されている遺伝子との相互関連性も明らかにした。とくに、ヒトの脳における、コンピューター上で可視化された3次元グラフィック・インターフェースのもとに、遺伝子発現データベースが高速に検索しやすいシステムの試験的な横築を果たした。
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