研究課題/領域番号 |
17020002
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
菅野 純夫 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (60162848)
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研究分担者 |
橋本 真一 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (00313099)
中井 謙太 東京大学, 医科学研究所, 教授 (60217643)
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キーワード | ゲノム / 発現制御 / バイオテクノロジー / 蛋白質 / 生体分子 |
研究概要 |
現在までに、「比較ゲノム」と連携し、ゼニゴケとクラミドモナス福澤秀哉(京大)、ショウジョウハエ相垣敏郎(首都大)、アピコンプレクサ原虫渡辺純一(東大)、メダカ堀寛(名大)等につき、総計で、完全長cDNAライブラリー20種を作製した。一部のライブラリーについては、5'端の配列決定を進め、計5万のデータを得ている。さらに、それ以上のEST配列決定では、小原グループと連携している。 また、5'端濃縮ライブラリーに代わる、新しい超並列タイプのSolexaあるいはSoLidシークエンサーを利用した5'端tag配列決定法を開発した。 1つは、5'SAGEライブラリー作製法を発展させたもので、25baseのtagを得ることのできるものであり、これを利用し、1つのカイコ5'SAGEライブラリーと、7種のショウジョウバエ5'SAGEライブラリーを作成した。もう一つの方法はライブラリーを作らずいきなり、オリゴキャップしたmRNAの5'端cDNAをSolexaシークエンサーで読む5'-end Solexa法で、この場合にはライブラリーを作成する必要がない。この方法で12種類の細胞の5'端配列tagを約2億タグ得た。これらの、新しい超並列タイプシークエンサーを利用した高効率5'端塩基配列決定は、世界で初めて試みである。新型の超並列シークエンサーを用いた、安価で高速な転写開始点決定法が確立されたことは今後のゲノム研究にとって極めて重要であると考えている。 情報解析では、上記の新しい方法による5'端タグ解析システムを構築し、各種の比較ゲノムプロジェクトに利用するとともに、一部のデータをDBTSSを通じて公開した。
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