研究課題
本研究は、遺伝子・分子レベルの網羅的な解析から、細胞・個体・生態系レベルでの生命システムの全体像を明らかにすることを目指し、新しい情報技術の開発とともに、新しいタイプの基盤データベースを構築することを目的とする。細胞・個体レベルでの生命システム情報はKEGGにおいてデータベース化が行われているので、本研究ではこれをさらに発展させると同時に、生物種間相互作用や環境との相互作用といったより高次レベルの生命システム情報をゲノムの情報と統合し、医療や産業をはじめ、ゲノム情報の有効利用へつなぐ基盤データベースを構築している。平成18年度の成果は以下の通りである。1.ゲノム情報を蓄積したKEGG GENESデータベース構築を継続して行い、オーソロググループKOの体系化とKAAS自動アノテーションシステムの改良を行つた。また大量のESTデータからコンセンサスコンティグを自動生成するEGassemblerを完成させた。2.ケミカル情報を蓄積したKEGG LIGANDデータベース構築を継続して行い、反応に伴う化学構造変化(RDM)パターンを体系化したRPAIRデータベースを完成させた。これをもとに微生物による環境物質分解経路の予測を行った。3-KEGGを個別目的にカスタマイズして利用できる環境作りとして、各ユーザーがKEGGに対する検索や解析を自分のプログラムに組み込んでを利用できるようKEGG APIの開発も継続して行った。4.支援活動としては、我が国のシアノバクテリア研究コミュニティのためのアノテーションワークショップ(2日間)、より幅広い研究煮.を対象としたプログラミング実習(2回)とKEGGデータベース利用講習会(3回)を開催した。本研究の成果はhttp://www.genome.jp/で公開している。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 2件)
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