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2006 年度 実績報告書

大量DNAシーケンシングと生命システム比較解明への応用

研究課題

研究課題/領域番号 17020009
研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

小原 雄治  国立遺伝学研究所, 生物遺伝資源情報総合センター, 教授 (70135292)

キーワード線虫C.elegans / 胚発生 / 遺伝子発現 / mRNA局在 / RNAi / モチーフ探索 / EST解析 / 全ゲノムショットガン
研究概要

1)線虫発現データベースNEXTDBの拡張:昨年度に引き続き、EST配列・分類、ゲノムとのアラインメントによるゲノム構造、whole mount in situハイブリダイゼーションによる発現パターン解析(詳細なアノテーション付け)、発現パターンに基づくRNAi解析、などの結果をNEXTDBで統合、公開した。WormBaseとも直接リンクする方向で作業を開始した。URLはhttp://nematode.lab.nig.ac.jpである。これらをもとにして、様々な遺伝子の機能研究や共同研究を遂行した。
2)母性遺伝子pos-1 mRNAの局在機構:pos-1はNEXTDBプロジェクトの中で2細胞期にかけてmRNAが後極に局在する遺伝子として見つかった一つであり、生殖系列の創始細胞の運命確立に関与している。今回、パーティクルガンによる外来遺伝子を効率よく母性発現させる条件を見出し、これにより、pos-1 mRNAの3'UTRの後ろ半分に局在活性が存在すること、近縁線虫のC.briggsaeのpos-1 mRNAの3'UTRでも代替が効き、この部分には進化的に保存された30塩基の配列があることを見出し、局在シグナルの可能性を示した。
3)新しいモチーフ探索アルゴリズムの開発:NEXTDBから発現パターンが共通する遺伝子群については、主として5'上流領域に何らかのモチープ配列の存在が期待される。このためには初期の検索対象として5'上流の少なくとも1000塩基、できればより長いものが望まれるが、探索空間が激増するために困難であった。このために我々は、対象配列を「圧縮」する方法を開発した。この結果、10-20%の圧縮率で、対象配列が2000塩基になっても十分モチーフ検出可能であることを示した。
4)近縁線虫の研究:近縁の線虫Diploscapter coronatusは発生過程の解析の結果、原腸陥入までの卵割およびその配置がC.elegansとは異なる。昨年に引き続きESTおよびゲノム解析を行った。低カバー率の全ゲノムショットガンシーケンスをおこなった結果、scaffold数:30,336、総延長66Mbpを得た。ここから4,647のC.elegans遺伝子ホモログが見つかった。これらすべての結果はNEXTDB上に統合され、相互参照可能とした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] The ELT-2 GATA-Factor and the Global Regulation of Transcription in the C. elegans Intestine.2007

    • 著者名/発表者名
      James Douglas McGhee
    • 雑誌名

      Developmental Biology 302

      ページ: 627-645

  • [雑誌論文] RUNX regulates stem cell proliferation and differentiation : Insights from studies of C. elegans.2007

    • 著者名/発表者名
      Kagoshima H
    • 雑誌名

      J Cell Biochem. Apr1;10(5)

      ページ: 1119-1130

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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