研究課題
本研究の目的は、大脳皮質-大脳基底核系のアクション・認知機能における動機づけの役割を明らかにすることである。特定の' 行動戦略' に基づく意志決定と行動選択に線条体が関与するかどうかを調べた。ニホンザルを対象に、3つの押しボタンの中から特定の選択肢を試行錯誤によって選択し、その後そのボタンを再度選択することによって合計2回または3回の報酬を得る行動課題を行わせた。行動選択の後、結果の正否を知らせる強化子(ビープ音)前後の線条体の投射細胞の放電を記録した。線条体には、選択肢の価値(報酬確率 : 第一、第二、第三選択 ; 33%、50%, 85%)、選択肢、そして強化子を表現する細胞が多く見つかった。更に、探索と繰り返しの戦略特異的に放電をする細胞がみられた(251個の細胞中46個)。この結果は、線条体の細胞の活動が行動戦略を表現することを初めて明らかにした。探索細胞は負の強化子に、繰り返し細胞は正の強化子に選択的に応答したので、大脳前頭前野にみられるルールや行動戦略細胞が知識を表現すると考えられることと異なり、線条体の細胞は戦略に基づく意志決定と行動選択に関与することが示唆された。木村と中川は、alpha-synucleinの分解活性を有するneurosinが、細胞内ではERに局在し、細部外でプロテアーゼとして機能する可能性を示した。また、脳脊髄液中のalpha-synucleinのoligomerとmonomerを高感度で測定できる系を確立した。木村と伏木は、ゲノムDNAのメチル化状態の変化をRestriction Landmark Genomic Scanning法によって網羅的に調べたところ、胎齢12.5日目で0.9%、胎齢14.5日目では0.7%のスポットがBPA曝露による変動を示し、DNAメチル化の減少ならびに増加が生じることを明らかにした。
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