機能が同定された球ニューロンの樹状突起や軸索の全投射の可視化 本課題では大脳嗅皮質の匂い地図の解明を目指しているが、この目的のためには嗅球の「匂い受容体地図」の各領域の嗅球ニューロンから嗅皮質への軸索連絡パターンを調べる必要がある。 本年度に我々は、(1) 特定の匂いに応答する糸球群の位置を内因性信号の光学的測定法を用いて決定する方法、(2) その匂いに応答する個々の僧帽細胞や房飾細胞から微小電極を用いてにおい応答を記録する方法、(3) その後、Electroporation法を用いて記録ニューロンに選択的にトレーサーを取り込ませラベルする方法、(4) 脳切片を作成し、ラベルされた嗅球ニューロンの軸索を高感度組織化学法を用いて顕微鏡観察し、その軸索投射を再構築する方法、をそれぞれ改善し組み合わせて用いることにより、機能が同定された嗅球の僧帽細胞や房飾細胞の樹状突起の投射パターンや軸索の嗅皮質における全分布を詳細に決定することが可能になった。 この方法により、嗅球の背側部の特定のドメイン内にある僧帽細胞と房飾細胞を記録し、その生理学的性質の違いを明らかにするとともに軸索を可視化しその投射パターンの3次元再構成を行なった。その結果、この2つの投射ニューロンの吻側部嗅皮質における軸索投射パターンが全く異なっていることを見出した。本年度に我々は、(1) 特定の匂いに応答する糸球群の位置を内因性信号の光学的測定法を用いて決定する方法、(2) その匂いに応答する個々の僧帽細胞や房飾細胞から微小電極を用いてにおい応答を記録する方法、(3) その後、Electroporation法を用いて記録ニューロンに選択的にトレーサーを取り込ませラベルする方法、(4) 脳切片を作成し、ラベルされた嗅球ニューロンの軸索を高感度組織化学法を用いて顕微鏡観察し、その軸索投射を再構築する方法、をそれぞれ改善し組み合わせて用いることにより、機能が同定された嗅球の僧帽細胞や房飾細胞の樹状突起の投射パターンや軸索の嗅皮質における全分布を詳細に決定することが可能になった。
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