研究課題
C57BL/6マウス由来の胚幹細胞を用いて、グルタミン酸受容体GluRδ2遺伝子にloxPを導入した標的マウスを作成し、小脳プルキニエ細胞特異的に誘導型CrePRリコンビナーゼを発現するマウスと掛け合わせた。プロゲステロン受容体のアンタゴニストを投与することにより、成熟期において小脳プルキニエ細胞特異的にGluRδ2を欠損させることに成功した。免疫電顕による解析から、成熟小脳でシナプス後部のGluRδ2の減少に伴い、平行線維-プルキニエ細胞シナプスにおいてシナプス前部のアクティブゾーンが縮退し、シナプス後部のPSDが膨張する構造変化が引き起こされ、シナプス前部と後部の不一致が生じることを見いだした。さらに、GluRδ2の消失はシナプス結合の切断をもたらした。これらの結果は、成熟した脳のシナプス結合にGluRδ2が必須であることを示しており、完成されたシナプスの構造変化の分子メカニズムを探求する端緒を開いた。C57BL/6マウス由来の胚幹細胞を用いてNMDA受容体GluRζ1遺伝子にloxPを導入した標的マウスと海馬CA3錐体細胞特異的にCreリコンビナーゼを発現するマウスとを掛け合わせ、C57BL/6系統の純粋な遺伝的背景のもとで海馬CA3領域特異的にNMDA受容体を欠損したマウスを作成した。また、NMDA受容体GluRζ1標的マウスと線条体特異的にCreリコンビナーゼを発現するマウスとを掛け合わせ、C57BL/6系統の純粋な遺伝的背景のもとで線条体特異的にNMDA受容体を欠損したマウスを作成した。
すべて 2006 2005
すべて 雑誌論文 (15件)
J.Neurosci. 26
ページ: 1776-1786
EMBO Report 6
ページ: 90-95
J.Neurosci. 25
ページ: 2146-2156
ページ: 3067-3079
Brain Res. 1039
ページ: 130-136
Eur.J.Neurosci. 21
ページ: 1315-1326
Anesthesiology 102
ページ: 557-561
Epilepsia 46(Suppl.5)
ページ: 152-158
Genes Cells 10
ページ: 785-792
ページ: 8386-8390
Eur.J.Neurosci. 22
ページ: 1445-1454
ページ: 9213-9226
Mol.Brain Res. 141
ページ: 83-95
Neuroscience 135
ページ: 1017-1023
Brain Res. 1063
ページ: 159-167