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2005 年度 実績報告書

γセクレターゼの酵素学的性質の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17025008
研究機関東京大学

研究代表者

井原 康夫  東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60114386)

研究分担者 森島 真帆  東京大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (50204722)
舟本 聡  東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (10345043)
キーワードアミロイドβタンパク質 / γセクレターゼ / APP / アルツハイマー病
研究概要

本年度は、以下のような研究結果を得ることが出来た。
1.Cell lysate内のlong Aβを同定した。Long Aβを1アミノ酸残基の違いで分離可能なSDS/urea gel systemを開発し、AβのN末端特異的な抗体を用いてWestern blot法を行うことにより、long Aβを検出・同定するシステムを確立した。そして、これを用いて、細胞内に、γセクレターゼ依存的に産生される複数種のlong Aβが存在することを明らかにした。また、切断部位の位置とγセクレターゼ阻害剤に対する感受性から、γセクレターゼがAPP膜貫通領域のαヘリックスのある面にそって3残基ずつ切断してゆくのではないかという仮説を立てた。これを直接証明するために、cell-free系にてtripeptideが遊離されるかどうか、LC-Ms/Msを用いて検討を始めた。
2.APPの膜貫通領域にTrpが複数個連なった変異を挿入置換することにより、εcleavageとγcleavageのどちらか一方を著しく抑制できることが分かった。この時生じたlong Aβとlong AICDを解析・同定した結果、γcleavageが起こるためには、2つの切断部位の中間の位置の切断が需要であることが分かった。
3.CHAPSOにより可溶化したγセクレターゼと、Sf9から精製したβCTFを用いて、γセクレターゼのsolubilized systemを確立し、産生されるAβとAICDのstoichiometryを検討した。その結果、AβとAICDの産生は1対1の関係にあることが判明した。この関係は、様々な変異APPや変異プレセニリンを発現させても常に一定であった。このことは、εcleavageとγcleavageが密接に連携して起こっていることを示唆するものであり、ほぼ連続的に起こっていると考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] DAPT-induced intracellular accumulations of longer amyloid β-proteins : Further implications for the mechanism of intramembrane cleavage by γ-secretase.2006

    • 著者名/発表者名
      Yagishita S, et al.
    • 雑誌名

      Biochemistry (印刷中)

  • [雑誌論文] Longer forms of amyloid β-protein : Implications for the mechanism of intramembrane cleavage by γ-secretase.2005

    • 著者名/発表者名
      Qi-Takahara Y, et al.
    • 雑誌名

      J.Neurosci. 25・2

      ページ: 436-445

  • [雑誌論文] Blocking the cleavage at midportion between γ- and ε-sites remarkably suppresses the generation of amyloid β-protein.2005

    • 著者名/発表者名
      Sato T, et al.
    • 雑誌名

      FEBS Lett. 579・13

      ページ: 2907-2912

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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