研究課題/領域番号 |
17025016
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
西川 徹 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (00198441)
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研究分担者 |
山本 直樹 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (70312296)
柏 淳 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (10301227)
石井 澄和 東京医科歯科大学, 医学部, 教務職員 (20106660)
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キーワード | 統合失調症 / methamphetamine / phencyclodine / 生後発達 / 大脳新皮質 / 視床 / D-serine / 遺伝子改変マウス |
研究概要 |
統合失調症様異常発現薬により、ラットまたはマウスの大脳新皮質あるいは視床で臨界期以降に発現誘導される、統合失調症関連候補遺伝子として、これまでに検出してきた、prt4(phencyclidine(PCP)-responsive transcript4)、prt5、prt6などについて、薬理学的解析を行い、統合失調症の病態への関与が支持された。すなわち、prt4は細胞マトリックス蛋白をコードするCCN1であることがわかり、大脳新皮質において、生後56日齢で見られるPCPによる発現誘導は生後8日齢では認められないこと、および成熟期にはPCPの他に、選択的NMDA受容体遮断薬のdizocilpineやMAPの投与によっても発現が著明に増加することが明らかになった。また、prt5およびprt6も同様の薬理学的反応性を示し、視床において、生後56日齢で見られるPCPによる発現誘導は生後8日齢では認められず、成熟期にはPCPの他に、選択的NMDA受容体遮断薬のdizocnpineやMAPの投与によっても発現が増加した。 一方、上記と同様に研究代表者らがクローニングしてきた、1)mrt1(methamphetamine(MAP)-responsive transcript1)、2)発達にともなって基礎的発現が変化することを見出した成熟型mRNAをコードし、統合失調症との連鎖が報告されている22番染色体長腕にマップされるCDCrel-1遺伝子、3)prt1、4)D-セリンの細胞内レベルや蓄積を減少させるD-セリン関連分子のdsm-1(d-serinemodulator-1)などの統合失調症関連候補遺伝子の、各ヒトorthologueについて、統合失調症を対象としたケースーコントロール研究を行った。また、dsm-1やmrt1のノックアウトマウスを作製中である。
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