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2005 年度 実績報告書

高等植物における葉緑体RNAエディティングの分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17026014
研究機関名古屋大学

研究代表者

小保方 潤一  名古屋大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (50185667)

研究分担者 若杉 達也  富山大学, 理学部, 助教授 (10212317)
キーワード高等植物 / 葉緑体 / RNAエディティング / in vitro系 / UVクロスリンク / トランス因子
研究概要

高等植物の葉緑体では、RNAエディティングによって、転写後にRNA鎖上の特定のCがUに変換される。エディティング部位は葉緑体ゲノムあたり数十カ所あるが、それらの周辺には共通の配列がみられず、個々の部位は、それぞれ個別のシス・トランス因子によって認識されると予想されている。本研究では、タバコ葉緑体から調製したin vitroエディティング系を使って、このエディティングに関与するトランス因子について解析を進めた。
(1)in vitro RNAエディティング系の改良とタンパク質の精製
基本的に廣瀬と杉浦の方法(2001)によってin vitro RNAエディティング系を調製しているが、葉緑体の単離・可溶化の方法等を改良した結果、従来比で500%程度の比活性をもった系を再現性よく調製できるようになった。この系を用いて、エディティング反応の基質飽和濃度などを検討したところ、エディティング酵素は従来の予想よりも多量に存在していることが示唆された。現在、この系を用いてエディティング酵素の精製を進めている。
(2)UVクロスリンク法よるエディティング因子の比較解析
エディティングの標的塩基、またはその近傍のシス因子をそれぞれ放射能標識した基質RNAを調製し、次いで、in vitroエディティング系を用いてUVクロスリンクを行い、上記の標識ヌクレオチドに結合するタンパク質をSDSPAGEで解析した。その結果、psbE-1部位では、標的C塩基とシス因子の双方が同一の56kDaタンパク質によって認識されており、さらに、petB-1部位でも、双方が同一の70kDaのタンパク質によって認識されていた。また、標的C塩基に結合するタンパク質の分子量は、rpoA-1部位、rpoB-2部位、rpoB-3部位ですべて異なっていることが明らかになった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2005 その他

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] Rice nuclear genome continuously integrates, shuffles and eliminates the chloroplast genome to cause chioroplast-nuclear DNA flux.2005

    • 著者名/発表者名
      Matsuo, M., Ito, Y., Yamauchi, R., Obokata, J.
    • 雑誌名

      Plant Cell 17

      ページ: 665-675

  • [雑誌論文] 葉緑体の転写後制御と翻訳.2005

    • 著者名/発表者名
      宮本徹也, 小保方潤一, 杉浦昌弘
    • 雑誌名

      蛋白質核酸酵素 50

      ページ: 1853-1856

  • [雑誌論文] 葉緑体DNAの核への転移.2005

    • 著者名/発表者名
      小保方潤一
    • 雑誌名

      蛋白質核酸酵素 50

      ページ: 1843-1844

  • [雑誌論文] C-to-U RNA編集.2005

    • 著者名/発表者名
      小保方潤一
    • 雑誌名

      医学のあゆみ 215

      ページ: 3511-3514

  • [雑誌論文] Systematic Enrichment of translational regulatory elements.

    • 著者名/発表者名
      Nagao, I., Obokata, J.
    • 雑誌名

      Analytical Biochemistry (印刷中)

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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