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2005 年度 実績報告書

核内におけるイントロン分解とスプライシング因子のリサイクル機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17026021
研究機関京都大学

研究代表者

片岡 直行  京都大学, ウイルス研究所, 助手 (60346062)

キーワードRNAスプライシング / イントロン / エクソン / ラリアット構造 / 脱ブランチ反応
研究概要

真核生物の核にコードされる遺伝子の多くは、介在配列であるイントロンによって分断化されている。このことにより、核内で合成されたmRNA前駆体が、細胞質で蛋白質合成の鋳型として機能するためには、イントロンを取り除きエクソン同士を連結するRNAスプライシングが必須となる。スプライシングにより切り出されたイントロンは核内にとどまり、スプライシング因子が除去された後分解されると考えられているが、その代謝経路はほとんど明らかにされていない。ヒトではイントロンはmRNA前駆体の実に95%を占めている。またsnoRNAやmicroRNAなどの遺伝子発現調節に関わるnon coding RNAがイントロン上にコードされていることからも、イントロンの代謝は高等真核生物においては重要な過程だと考えられる。
本研究では、核内でのイントロンの代謝とそれに伴うスプライシング因子のリサイクル機構の解明を目的としている。そこでこれまでに同定されている因子、hDBR1に注目し、hDBR1と複合体を形成している因子の同定を試みた。培養細胞でFlagタグを付けたhDBR1を発現させ、Flagタグに対する抗体を用いて免疫沈降を行った結果、新規のタンパク質因子を同定することができた。この因子は核タンパク質であり、機能未知のものであった。またin vitroでの結合実験や細胞抽出液からの免疫沈降実験より、この因子はin vitroおよびin vivoでhDBR1と特異的に結合することを確認した。さらに、この因子の酵母での相同因子をクローニングし結合実験に用いたところ、酵母のDbr1に結合するのがみられ、酵母とヒトにおいて結合が保存されていることを見いだした。一方、イントロン-タンパク質複合体に存在する因子を網羅的に解析する目的で、in vitroスプライシング系を用いた精製系を開発し、イントロン-タンパク質複合体の単離に成功した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Binding of a novel SMG-1-Upf1-eRF1-eRF3 complex (SURF) to the exonjunction complex triggers Upf1 phosphorylation and nonsense-mediated mRNA decay.2006

    • 著者名/発表者名
      Kashima, I.
    • 雑誌名

      Genes & Development 20

      ページ: 355-367

  • [雑誌論文] Shigella effector IpaH9.8 binds to a splicing factor U2AF35 to modulate host immune responses.2005

    • 著者名/発表者名
      Okuda, K
    • 雑誌名

      Biochemical and Biophysical Research Communications 333

      ページ: 531-539

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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