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2006 年度 実績報告書

核内におけるイントロン分解とスプライシング因子のリサイクル機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17026021
研究機関京都大学

研究代表者

片岡 直行  京都大学, ウイルス研究所, 助手 (60346062)

キーワードmRNAスプライシング / イントロン / エクソン / 脱ブランチ反応 / U snRNP
研究概要

高等真核生物の核にコードされる遺伝子の多くは、介在配列であるイントロンによって分断化されている。このため、核内で合成されたmlmA前駆体が、細胞質で蛋白質合成の鋳型として機能するためには、イントロンを取り除きエクソン同士を連結するmRNAスプライシングが必須となる。スプライシングにより切り出されたイントロンは核内にとどまり、スプライシング因子が除去された後分解されると考えられている。ヒトではイントロンはmRNA前駆体の実に95%を占めている。またsnoRNAやmicroRNAなどの機能的non coding RNAがイントロン上にコードされていることからも、イントロンの代謝は高等真核生物では重要な過程だと考えられる。しかし、その経路はほとんど明らかにされていない。
本研究では、核内でのイントロンの代謝とスプライシング因子のリサイクル機構の解明を目的としている。イントロン代謝経路や、そこに関わる因子群を解析するため、in vitroスプライシング系を用いた精製系を開発し、イントロンータンパク質複合体を単離した。その結果、イントロン複合体中にはU2,U5,U6 snRNAが存在することがわかった。さらにこの複合体をグリセロール密度勾配遠心法により分画すると、沈降係数が大きいもの(L)と小さいもの(S)に分けられることがわかった。そして前述の3種類のU snRNPはLに存在し、Sにはほとんどないこと、さらにSに存在するラリアット型イントロンは脱ブランチ反応を受けやすいが、Lのものはほとんど受けないことがわかり、イントロンはスブライシング後にL、Sという二つの過程を経て分解されていくことがわかった。またイントロン複合体に存在する蛋白質因子群の同定を行い、いくつかのタンパク質を同定した。そしてそれらがラリアット型イントロンと結合していることをin vitroスプライシング反応系を用いて確認した。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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