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2006 年度 実績報告書

植物発生の基盤となる細胞増殖を制御するシグナル伝達機構

研究課題

研究課題/領域番号 17027007
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

梅田 正明  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (80221810)

キーワード植物 / 細胞増殖 / 細胞分裂 / 細胞周期 / サイクリン依存性キナーゼ / 遺伝子発現 / 形態形成 / タンパク質分解
研究概要

本課題では細胞周期の視点から細胞増殖と分化を制御するシグナルを捉えて、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)の活性制御因子とそれらの機能を上流で制御するシグナル伝達機構について明らかにすることを目的として研究を行った。
植物には細胞周期を直接制御するCDKとして、CDKAとCDKBの2種類が存在する。CDKAの遺伝子発現は細胞がもつ分裂能と強い相関があることが示唆されていることから、我々はシロイヌナズナのCDKA;1遺伝子の発現制御機構を探る目的でプロモーター解析を行った。その結果、葉の裏側の表皮細胞特異的なシス配列など、いくつか特徴的なシス配列の存在が明らかになった。一方、CDKBはmRNAレベルでS期後期からM期にかけて発現することが明らかにされているが、タンパク質レベルの制御については解析が進んでいなかった。CDKBのサブタイプの一つであるCDKB2は高いPEST scoreを示すアミノ配列を有することから、培養細胞と植物体においてタンパク質の安定性を検討した。その結果、シロイヌナズナのCDKB2;1はプロテアソーム依存的な分解制御を受けること、またこの分解制御がG2/M期特異的な周期変動を刻む上で必須であることが示された。
CDKの活性化には、サイクリンの結合の他に、CDK活性化キナーゼ(CAK)によるリン酸化制御が必要である。シロイヌナズナには大きく分けてCDKDとCDKFの2種類のCAKが存在する。今回、CDKF;1のT-DNA挿入変異体の解析を行ったところ、CDKF;1は主にCDKBの活性化に寄与し、細胞分裂だけでなく細胞伸長の制御にも関与していることが明らかになった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Expression of B2-type cyclin-dependent kinase is controlled by protein degradation in Arabidopsis thaliana.2006

    • 著者名/発表者名
      Adachi, S.
    • 雑誌名

      Plant Cell Physiol. 47

      ページ: 1683-1686

  • [雑誌論文] Diverse phosphoregulatory mechanisms controlling cyclin-dependent kinase-activating kinases in Arabidopsis.2006

    • 著者名/発表者名
      Shimotohno, A.
    • 雑誌名

      Plant J. 47

      ページ: 701-710

  • [雑誌論文] Isolation and characterization of a rice cDNA encoding B1-type cyclin-dependent kinase.2006

    • 著者名/発表者名
      Sakaguchi, N.
    • 雑誌名

      Plant Biotech. 23

      ページ: 211-214

  • [雑誌論文] A distinct type of cyclin D, CYCD4;2, involved in the activation of cell division in Arabidopsis.2006

    • 著者名/発表者名
      Kono, A.
    • 雑誌名

      Plant Cell Rep. 25

      ページ: 540-545

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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