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2006 年度 実績報告書

腋芽形成を決定するLAXの分子機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17027008
研究機関東京大学

研究代表者

経塚 淳子  東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 助教授 (90273838)

キーワードイネ / 茎頂分裂組織 / サイトカイニン / LOG遺伝子 / LAX遺伝子
研究概要

今年度の成果
LAXの細胞非自律的な働き
lax変異体では腋生分裂組織が作られないことから、LAXの機能は腋生分裂組織が形成される部位で発揮されると予想されたが、予想に反してLAX mRNAは腋芽の向軸側の境界で層状に発現した。LAXタンパク質の局在を調べたところ、LAXタンパク質の局在はmRNAが観察される領域から腋生分裂組織方向にずれていることがわかった。したがって、LAXタンパク質は方向性を持って細胞間を異動していることが示唆された。
茎頂分裂組織の維持に必要なLONELY GUY (LOG)の解析
log変異体では花芽分裂組織が正常に維持されず、花器官数が減少する。また、形成される花芽の数も少なく、小さな穂を形成する。理研植物科学センターの榊原均博士との共同研究により、LOG遺伝子はサイトカイニン合成の最終ステップである、ヌクレオチド型サイトカイニンからのヌクレオチドの離脱を触媒する酵素をコードすることが明らかになった。LOGは茎頂分裂組織の先端部分の非常に限られた領域で発現する。したがって、植物体中では茎頂分裂組織を維持するために局所的にサイトカイニンを活性化する機構が働いていることが示された。
将来の展望
イネでは、穂に形成される花芽の数は、穂の枝の先端の花序分裂組織が花芽に転換するタイミングによって決まる。今後は、LAXや、LOG遺伝子の機能に関してさらなる解析を行うことにより、サイトカイニンと分裂組織の相転換のかかわりについて新たな知見が得られるものと期待される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 その他

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Direct control of shoot meristem activity by a cytokinin activating enzyme.2007

    • 著者名/発表者名
      Kurakawa T.
    • 雑誌名

      Nature 455

      ページ: 652-655

  • [雑誌論文] Characterization of OsPID, the rice ortholog of PINOID, and its possible involvement in the control of polar auxin transport.2007

    • 著者名/発表者名
      Morita Y.
    • 雑誌名

      Plant and Cell Physiology 48

      ページ: 540-549

  • [雑誌論文] DWARF 10, an RMS1/MAX4/DAD1 ortholog, controls lateral bud outgrowth in rice.

    • 著者名/発表者名
      Arite T.
    • 雑誌名

      Plant Journal (In press)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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