研究課題
(1)イネ3量体Gタンパク質αサブユニット(Gα)と相互作用する因子の探索:4種類のイネPhospholipase C(OsPLCa, OsPLCb, OsPLCc, OsPLCd)のうち、OsPLCbがαサブユニットと特異的に相互作用することを、コムギ胚無細胞系を用いたプルダウンアッセイで確認した。(2)イネ3量体Gタンパク質αサブユニット遺伝子を恒常的に活性型に改変した遺伝子(QL)の機能解析:イネ3量体Gタンパク質αサブユニットの223番目のグルタミンをロイシンに改変した遺伝子を作出した(GαQL)。大腸菌にて融合タンパク質を生産し、精製標品の酵素活性を調べたところ、恒常的に活性型を示した。このため、この恒常的活性型改変遺伝子(QL)をd1に導入した所、種子型が20%増加し(Plant Cell Physiol.46,381-386,2005)、加えて白葉枯業菌に対して抵抗性が増大した(特願2004-002882)。この結果は、イネ3量体Gタンパク質が縦方向の伸長と病気抵抗性パスウエイの2つを、同時に制御することを示した。(3)イネ種子の縦方向の伸長におけるブラシノステロイドシグナリングの役割:イネ3量体Gタンパク質αサブユニット遺伝子の欠失変異体d1(第5番染色体63cM)と、ブラシノステロイド生合成に関与するP450遺伝子(D11/CYP724B1)の欠失変異体d11(第4番染色体88cM)(Plant Cell 17,778-790,2005および特願2004-060496)は、顕著な短粒を結実する。そこで、3量体Gタンパク質シグナリングのパスウエイ変異体の収集を目標に、d1、d11と類似した10種類の短粒変異体のラフマッピングを行った。
すべて 2005
すべて 雑誌論文 (4件)
Plant Cell Physiol. 46
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