• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

小胞体分子シャペロン変異体ノックインマウスの解析

研究課題

研究課題/領域番号 17028007
研究機関千葉大学

研究代表者

青江 知彦  千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (90311612)

キーワード分子シャペロン / 小胞体 / ER sstress / ノックインマウス
研究概要

分泌蛋白や膜蛋白は小胞体に挿入されて、小胞体に局在する分子シャペロンであるBip/GRP78、carleticulin等との相互作用によって、折り畳み構造が形成され、糖鎖付加、複合体形成がなされ、機能的にも成熟して小胞体から分泌される。こうした過程が虚血、再灌流、低栄養、スーパーオキシドなどの外界からの侵襲や遺伝子変異によって阻害されると、小胞体内に折り畳み構造の異常な蛋白質が蓄積し、分子シャペロンの産生増加、蛋白合成の抑制、異常蛋白質の分解、細胞死といった小胞体ストレス反応が起こる。近年こうした小胞体ストレス反応が神経変性疾患や躁鬱病、糖尿病を始めとする種々の疾患に関与している事が示唆されている。
ストレス下では分子シャペロンの産生が促進され、異常に蓄積した蛋白質から細胞を保護すると考えられる。こうした分子シャペロンが小胞体に分布する機構として、BiPなどの分子シャペロンのカルボキシ末端のリジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ロイシン(KDEL)アミノ酸配列を特異的に認識し、これらの分子シャペロンを小胞体に輸送するKDEL受容体が知られている。異常蛋白の中には一旦小胞体から分泌されゴルジ体から再び小胞体へ逆輸送されるものがある事、蛋白によっては一旦小胞体から分泌されなければ分解されないものがある事が主に酵母の研究によって報告されているが、多細胞生物におけるゴルジ体から小胞体への逆輸送の意義は明らかではない。
我々は分子シャペロンBiPのretrieval motifであるKDEL配列を欠く変異BiPを発現する変異BiPノックインマウスを作成した。ホモマウスは全身的に成長障害を示し、出生してほぼ1日以内に死亡する。原因として心肺の異常が示唆されるが、現在の所はっきりしない。BiPのretrievalは細胞レベルでは代償されるが、個体レベルでは不可欠なものである事が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Analgesic effects of nonsteroidal antiinflammatory drugs, acetaminophen, and morphine in a mouse model of bone cancer pain2005

    • 著者名/発表者名
      Saito O, Aoe T, Yamamoto T.
    • 雑誌名

      J Anesth. 19(3)

      ページ: 218-224

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi