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2005 年度 実績報告書

細胞周期停止によるアポトーシスにおける蛋白質分解系の機能

研究課題

研究課題/領域番号 17028012
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

安達 貴弘  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (50222625)

キーワード細胞周期 / アポトーシス / 蛋白質分解 / ユビキチン / 分子生物学
研究概要

我々は細胞周期停止によるアポトーシスを誘導してアポトーシスに抵抗性を示す遺伝子断片のスクリーニングを行ったところ、von Hippel-Lindau(VHL)病の原因遺伝子として同定されたVHL癌抑制タンパク質(pVHL)と会合する2種のタンパク質遺伝子の断片が得られた。VHL癌抑制タンパク質はElonginB/C、Cullin2と複合体を形成し、ユビキチンリガーゼとして働くことが明らかとなっている。また、この複合体形成にはVHLタンパク質は前もって分子シャペロンであるHsp70とTRiC/CCTと会合することが必要である。我々が得た遺伝子断片はElonginBとTRiC/CCTのアンチセンスcDNA断片であり、どちらもpVHLを中心としたユビキチンリガーゼ複合体形成に必要なものであり、このことはpVHLを含むユビキチンリガーゼが細胞周期停止によるアポトーシスに関与していることを示唆するのである。
我々は既に各種薬剤や細胞周期回転阻害分子であるCDKインヒビターを用いて各種細胞にアポトーシスを誘導する系を確立しており、それを利用して、elonginBのアンチセンスRNAあるいはsiRNA発現細胞において細胞周期停止によるアポトーシスへの影響を検討したところ、アポトーシスが抑制されていた。このことはelonginBが細胞周期停止によるアポトーシスに関与していることを示すものである。
さらに、大腸菌を用いてElonginBの組換え蛋白質を大量調製し、それをビーズに固定したカラムを作製してElonginB結合蛋白質を分離した。質量分析により、それらの蛋白質の同定を行った。それらの蛋白質の機能については解析中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] The tumor suppressor p53 is not required for antigen receptor-mediated apoptosis of B lymphocytes.2006

    • 著者名/発表者名
      Devi, S.S., Hagiyama, H., Adachi, T., Miyasaka, N., Tsubata, T.
    • 雑誌名

      Signal Transduction 6・1

      ページ: 54-61

  • [雑誌論文] Bispecific antibodies against modified protein and DNA with oxidized lipids.2006

    • 著者名/発表者名
      Akagawa, M., Ito, S., Toyoda, K., Ishii, Y., Tatsuda, E., Shibata, T., Kawai, Y., Ishino, K, Kishi, Y., Adachi, T., Tsubata, T., Takasaki, Y., Hattori, N., Matsuda, T., Uchida, K.
    • 雑誌名

      Proc.Natl.Acad.Sci.USA In print

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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