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2006 年度 実績報告書

ゴルジ体の機能・構造情報のモニター機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17028016
研究機関金沢大学

研究代表者

中村 暢宏  金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (50294955)

キーワードゴルジ体 / 細胞周期 / 構造維持 / リン酸化
研究概要

FinGER3,FinGER4はcis-Golgiに局在し複合体を形成する5回膜貫通タンパク質である。これまでに、RNAi法を用いて、FinGER3,FinGER4の発現抑制を行ったところ、FinGER3,FinG直R4ともにRNAi処理後3日で顕著にタンパク質量の低下を認めたこと、またFinGER3,FinGER4のタンパク質量低下と共にゴルジ体が断片化し、細胞質に分散することを報告している。本年度はFinGER3,FinGER4の機能のさらに詳細な解析を行った。まず、FinGER3のタンパク質量低下に伴って若干のFinGER4タンパク質量の低下が起こる事を発見した。また逆に、FinGER4タンパク質量の低下によって顕著なFinGER3のタンパク質量低下が観察された。興味深いことに、FinGER3のタンパク質量低下に伴って細胞の増殖阻害が引き起こされる事が明らかとなった。FinGER3,FinGER4が複合体を形成することから、FinGER3のタンパク質量低下に伴って複合体を形成しないFinGER4量が増加し、このことが細胞の増殖阻害を導いている可能性が考えられた。一方、本年度は、以前に酵母Yip1のほ乳類での相同タンパク質としてER exit sitesに局在することが報告されていたFinGER5とYif1p相同タンパク質であるFingER7の機能解析を行った。FinGER5,FingER7に対する抗体を作成し、免疫蛍光染色法と細胞分画法によって詳細に解析を行ったところ、FinGER5,FingER7が小胞体とゴルジ体の中間区画(ERGIC)に局在すること、またFinGER5とFinGER7が複合体を形成することが明らかとなった。RNAi法を用いて、FinGER5,FinGER7の発現抑制を行ったところ、FinGER5,FinGER7ともにRNAi処理後3日で顕著なタンパク質量の低下を認めた。また、FinGER3,FinGER4のタンパク質量低下時と同様にFinGER5,FinGER7のタンパク質量低下と共にゴルジ体が断片化し、細胞質に分散することが明らかとなった。さらに、FinGER7のタンパク質量低下に伴って若干のFinGER5タンパク質量の低下が観察された。逆に、FinGER5タンパク質量の低下によって顕著なFinGER7のタンパク質量低下が観察された。興味深いことに、FinGER7のタンパク質量低下に伴って細胞の増殖阻害が引き起こされる事が明らかとなった。FinGER5,FinGER7が複合体を形成することから、FinGER3,FinGER4の場合と同様にFinGER7のタンパク質量低下に伴って複合体を形成しないFinGER5量が増加し、このことが細胞の増殖阻害を導いている可能性が考えられた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] Knockdown of mitochondrial heat shock protein 70 promotes progeria-like phenotypes in caenorhabditis elegans.2007

    • 著者名/発表者名
      Kimura, K.et al.
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem. 282

      ページ: 5910-5918

  • [雑誌論文] Autophagosome-Lysosome Fusion Depends on the pH in Acidic Compartments in CHO Cells.2007

    • 著者名/発表者名
      Kawai, A.et al.
    • 雑誌名

      Autophagy 3

      ページ: 154-157

  • [雑誌論文] The Interaction of Two Tethering Factors, p115 and COG complex, is Required for Golgi Integrity.2007

    • 著者名/発表者名
      Sohda, M.et al.
    • 雑誌名

      Traffic 8

      ページ: 270-284

  • [雑誌論文] Alteration of Developmental Program in Parameciumby Treatment with Trichostatin A : a Possible Involvement of Histone Modification.2006

    • 著者名/発表者名
      Kimura, N.et al.
    • 雑誌名

      Protist 157

      ページ: 303-314

  • [雑誌論文] IntraGolgi distribution of the Conserved Oligomeric Golgi (COG) complex.2006

    • 著者名/発表者名
      Vasile, E et al.
    • 雑誌名

      Experimental Cell Research 312

      ページ: 3132-3141

  • [雑誌論文] Quantitative monitoring of autophagic degradation.2006

    • 著者名/発表者名
      Kawai, A.et al.
    • 雑誌名

      Biochem.Biophys.Res.Commun. 351

      ページ: 71-77

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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