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2005 年度 実績報告書

プリオン部分ペプチドが作るオリゴマーの立体構造決定

研究課題

研究課題/領域番号 17028019
研究機関岐阜大学

研究代表者

桑田 一夫  岐阜大学, 人獣感染防御研究センター, 教授 (00170142)

キーワードプリオン / ペプチド / オリゴマー / 神経細胞死 / CD / NMR
研究概要

プリオンの疎水性クラスター部分からなるPrP106-126は,アミロイド線維を形成し神経細胞死を引き起こす。一方,線維状でなく球状の凝集体でも,一部の変異体は神経細胞死を誘導することが分かっている。従って,見掛けの形ではなく,原子レベルでの立体構造の特徴を明らかにする必要がある。神経細胞死を誘導する立体構造を明らかにすることにより,さらにそれを制御する物質を創製することが原理的に可能となる。
PrP106-126に関する実験は既に我々により確立しているため,今回はプリオンの二次構造モチーフに従って,ハムスター,マウス,ウシ,ヒトの配列に共通に見られるプリオンの部分ペプチドを10種類,ペプチド合成機により合成した。さらに安定に合成できたペプチドの水溶液中におけるCDスペクトル及びNMRスペクトルを測定した。
今回測定した部分ペプチドは,1.ヘリックスAに相当するITQYQESQAYYQRG,2.ヘリックスBに相当するNNFVHDCVNITIKQHTVTTT,3.ヘリックスCに相当するDYEDRYYRENMHRYPNQVYYである。配列は,マス・スペクトルにより確認した。ペプチド1は水に不溶であった。ペプチド2は,pH8.0で水に可溶であり,CDスペクトル上ではランダムコイルに近いパターンを示した。ペプチド3は,pH8.0では水に不溶であったが,pH5.7では可溶であり,CDスペクトル上,典型的なαヘリックスパターンを示した。また,DMSO中でのNMRスペクトルを測定した。今後,残りのペプチドの合成を行うとともに,それぞれのペプチドの構造決定,アミロイド形成反応,水素・重水素交換反応の解析を順次行う予定である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (5件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] Role of macrophage migration inhibitory factor in hepatitis B virus-specific cytotoxic-T-lymphocyte-induced liver injury.2006

    • 著者名/発表者名
      Kiminori Kimura
    • 雑誌名

      Clinical and Vaccine Immunology. 13

      ページ: 415-419

  • [雑誌論文] Pathogenic role of B cells in anti-CD40 caused necroinflammatory liver disease.2006

    • 著者名/発表者名
      Kiminori Kimura
    • 雑誌名

      The American journal of Pathology. 168

      ページ: 786-795

  • [雑誌論文] バイオインフォーマティクスによるプリオン病治療薬の開発2006

    • 著者名/発表者名
      桑田一夫
    • 雑誌名

      化学療法の領域 22(1)

      ページ: 87-93

  • [雑誌論文] Cognitive impairment after traumatic brain injury-a functional magnetic resonance imaging study using the Stroop task.2005

    • 著者名/発表者名
      Akio Soeda
    • 雑誌名

      Neuroradiology. 47(7)

      ページ: 501-506

  • [雑誌論文] Molecular Mechanism of a Temperature-Sensitive Phenotype in Peroxisomal Biogenesis Disorder.2005

    • 著者名/発表者名
      Kazuyuki Hashimoto
    • 雑誌名

      Pediatric Research. 58(2)

      ページ: 263-269

  • [図書] PRIONS ; Food and Drug Safety.2005

    • 著者名/発表者名
      Kazuo Kuwata
    • 総ページ数
      272
    • 出版者
      Springer-Verlag Tokyo
  • [図書] タンパク質科学-構造・物性・機能-2005

    • 著者名/発表者名
      桑田一夫
    • 総ページ数
      606
    • 出版者
      化学同人

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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