研究課題
我々はアルツハイマー病(AD)と小胞体ストレス(ERストレス)の関連性を報告してきた。一方、小胞体ストレスによる細胞死の経路にヒトにおいてはcaspase-4が細胞死に関与していることも明らかにしてきた。そこで、ADの原因遺伝子の一つプレセニリン1(PS1)の変異体がcaspase-4に及ぼす影響とそこで我々は、このような現象がcaspase-4を介して引き起こされているのか否かを検討する目的で、caspase-4の強制発現系を作製し、下流のcaspaseの変動を確認することとした。その結果、caspase-4を強制発現することでcaspase-4は自己切断を行うこと、それに遅れてcaspase-9、caspase-3の切断が引き起こされること、これらの現象はcytochrome-cのミトコンドリアからの流出に起因しないことを明らかとした。の活性化機構について検討した。1:AD原因遺伝子PS1の変異体(PS1ΔE9)とcaspase4家族性ADの原因因子は、ERストレス脆弱性を誘導しERストレスを介した細胞死を促進することが知られている。実際に、このような現象がcaspase4と関連性があるか否かを検討した。その結果、PS1ΔE9と呼ばれる変異体を発現した神経系の細胞ではcaspase4の活性型フォームの発現が早期から観察された。さらに、細胞死において実行因子と言われるcaspase-3/-7発現についての検討を行ったところ、caspase-4に遅れながらもmock細胞よりも早期からの発現上昇を認めることが出来た。2:caspase-4によるcaspase-3活性化に対する検討そこで我々は、このような現象がcaspase-4を介して引き起こされているのか否かを検討する目的で、caspase-4の強制発現系を作製し、下流のcaspaseの変動を確認することとした。その結果、caspase-4を強制発現することでcaspase-4は自己切断を行うこと、それに遅れてcaspase-9、caspase-3の切断が引き起こされること、これらの現象はcytochrome-cのミトコンドリアからの流出に起因しないことを明らかとした。
すべて 2006
すべて 雑誌論文 (6件)
FASEB J. 20(14)
ページ: 2451-2459
Mol Cell Neurosci 33(1)
ページ: 81-87
Neuroscience 141(4)
ページ: 1971-1982
Jpn J Ophthalmol 50(3)
ページ: 229-234
Biochem Biophys Res Commun 345(2)
ページ: 904-909
Biochem Biophys Res Commun. 344(2)
ページ: 525-530