研究課題/領域番号 |
17029024
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
三好 憲雄 福井大学, 医学部, 助手 (40209961)
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研究分担者 |
小笠原 利行 福井大学, 医学部, 助教授 (20260565)
清水 宣明 金沢大学, 自然計測応用研究センター, 教授 (50019634)
辻内 亨 産業技術総合研究所, 先進製造プロセス研究部門, 主任研究員 (70357515)
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キーワード | TiO2ナノ粒子ゾル / 実験腫瘍組織 / 癌培養細胞 / 光増感前駆体 / ラマン分光顕微鏡 / マッピング像 / 腫瘍特異性 / レーザー・超音波併用照射がん治療法 |
研究概要 |
癌治療への応用にこの光触媒ナノ粒子を活用するためには、腫瘍組織に送り込む薬剤の検索・開発から始める事にした。その薬剤は従来、光増感の前駆体としてレーザーによる光力学的がん治療に適用されてきた5-aminolevulinic acid(5-ALA)を酸化チタンのキャリアーとして使用した。また、酸化チタン粒子にはTAYCA製のゾル溶液を使用して投与直前に5-ALA溶液と調合して、経口投与した。実験腫瘍には扁平上皮がんを移植したC3Hマウスを使用した。投与して4時間目に腫瘍組織を取り出して、その組織の凍結切片で、ラマン分光顕微鏡マッピング像と組織化学H.&E.染色像との検証を行った結果、腫瘍組織内血管内に酸化チタンの1-2umの顆粒を観測でき、ラマン顕微鏡マッピング像の局在とスペクトルから確かに酸化チタン粒子であることを確認できた。このナノメデイシン粒子を今後診断・治療に活用するにも、腫瘍特異性を確認できたことの意義は大きい。また、検出の方法として従来の生化学的手法では、例え腫瘍特異性が確認出来たとしても、その局在部位の特定は到底困難であることからも、赤外領域の分光顕微鏡の優位性ははっきり実証化できたものと考える。 H18年度は、超音波照射によるキャビテーションの増感効果のある腫瘍内酸化チタン粒子に対して超音波照射と、キャリアーとして使用した5-ALAは体内のポルフィリン合成経路から生成したプロトポルフィリン-IX(Pp-IX)に対してはレーザー照射を行い、従来のレーザー治療単独よりも超音波による併用照射効果が優れていることを実証化する予定である。
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