研究概要 |
硫化亜鉛、硫化カドミウムのナノ結晶をゼオライト細孔内の特定部位に導入する手法を確立した。特にフォージャサイト型においては、スーパーケージ中に金属硫化物ナノ結晶ならびに希土類カチオンを共存させ、金属硫化物ナノ粒子励起に引き続く希土類カチオンへのエネルギー移動による希土類カチオン増感発光に成功した。L型ゼオライトの直線型の細孔内に硫化亜鉛、硫化カドミウムのナノ結晶を導入し、フォージャサイトタイプを用いた場合との比較を行った。 Single Source Precursorの昇華ならびに加熱分解反応を用いて金属ナノ結晶を多孔質バイコールガラスの細孔内に金属硫化物を導入する手法を開発した。この手法により、硫化亜鉛ならびに硫化カドミウムの合金ナノ結晶を細孔内に合成する手法を確立した。 ゼオライト細孔内にEu(III),Tb(III)ならびに有機化合物を共存させた系により、有機化合物を増感剤とするRed,Green,Blue(RGB)3色同時発光ナノゼオライトの創製に成功した。この系では、導入したEu(III),Tb(III)の比率、増感剤の量だけでなく、温度、励起波長によっても発光色が制御でき、色度座標上において広い範囲を単一粒子でカバーできることがわかった。
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