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2005 年度 実績報告書

磁気流体力学シミュレーションによる超新星爆発に至る鉄コア3次元爆縮の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17030002
研究機関千葉大学

研究代表者

花輪 知幸  千葉大学, 先進科学研究教育センター, 教授 (50172953)

研究分担者 松本 倫明  法政大学, 人間環境学部, 助教授 (60308004)
キーワード理論天文学 / 超新星 / 数値シミュレーション / 磁場 / 自己重力
研究概要

II型超新星爆発の物理機構は30年以上にわたり謎となっている大問題である。爆発の直前に鉄コアが爆縮することは既知であるが、その爆縮が爆発に転じる機構は不明である。またII型超新星爆発は球形から相当にずれていると考えられているが、爆発を非球形にする物理機構も明解にはなっていない。爆縮が爆発に転じるか否かは微妙であることが知られているので、爆発を球状でなくする原因を探ることは、爆発の機構を探る上でも重要な問題である。本研究課題ではこのような認識から、磁場と回転を考慮した鉄コア爆縮の3次元数値シミュレーションを行っている。その特色は磁場と回転軸が斜めになっている場合が考慮できることである。これまでの先行シミュレーションでは軸対称性を仮定しているので、磁場と回転が斜めになった場合は扱われていない。しかしII型超新星爆発により形成されるパルサー(=中性子星)は回転軸に対して傾いた磁場を持っているので、軸対称性は計算の便宜上の仮定にすぎない。本研究では星形成のシミュレーションに使用してきたものをもとに、縮退した電子・中性子の圧力を考慮した3次元磁気流体力学シミュレーションコードを開発してきた。まだ爆発の段階までは追えていないが、爆縮により形成された原始中性子星の大気に捻られた磁場が形成される段階までのシミュレーションに成功した。初期磁場が回転軸に対して傾いていると、向きの異なる磁気層が原始中性子星の大気に積み重なり、そのエネルギーは10^<50>ergにも達する。向きの異なる磁気層は不安定で再結合によりそのエネルギーを解放する可能性が高いので、この先の進化を現在追跡中である。途中結果ではあるが、以上の成果は天文学会および国際会議(集録あり)で口頭発表した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Evolution of Rotating Molecular Cloud Core with Oblique Magnetic Field2006

    • 著者名/発表者名
      M.N.Machida
    • 雑誌名

      The Astrophysical Journal (印刷中)

  • [雑誌論文] Aligment of Outflows with Magnetic Fields in Cloud Cores2006

    • 著者名/発表者名
      T.Matsumoto
    • 雑誌名

      The Astrophysical Journal 637・2

      ページ: L105-L108

  • [雑誌論文] Collapse and fragmentation of rotating magnetized clouds -II. Binary formation and fragmentation of first cores2005

    • 著者名/発表者名
      M.N.Machida
    • 雑誌名

      Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 362・2

      ページ: 382-402

  • [雑誌論文] Collapse and fragmentation of rotating magnetized clouds -I. Magnetic flux-spin relation2005

    • 著者名/発表者名
      M.N.Machida
    • 雑誌名

      Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 362・2

      ページ: 369-381

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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