研究概要 |
本研究では「汎用臓器モデルの構築に関する研究」について,主に以下の2項目について主に研究をすすめ,成果が得られたので報告する. 胸部X線CT画像に肺がん検出フィルタを適用し,得られた候補陰影を含む関心領域内の全ての画素値自身を特徴量と部分(固有)空間法を用いて認識する手法を開発・発展させた.従来,関心領域を2次元に限定していたが,CT画像の上下スライスの同位置の矩形領域内の画素値も特徴量として用いることによって,精度向上を図った. 胸部X線CT画像のそれぞれの場所における,放射線科医によって指摘された結節(肺がん)の数,計算機認識システムによって過剰検出されたFP (False Positive)の数,および血管最大経,肺野領域比といった画像特徴の3つの物理量の間の空間的な関係を統計的に解析することによって,未知症例における画像特徴からその画像のそれぞれの場所の結節数とFP数を予測し,計算機認識システムの出力とデータ融合することによって,結節とFPの認識精度を向上させるための手法を開発した.実際の被験者データ200症例以上に適用実験し,認識精度の向上に成功した. 上記研究について1件の国際会議発表,4件の国内会議発表を行った.
|