研究課題/領域番号 |
17034036
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山下 弘巳 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40200688)
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研究分担者 |
片山 巌 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10029192)
大道 徹太郎 大阪大学, 大学院・工学研究科, 技術専門職員 (10379141)
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キーワード | ゼオライト / 光触媒 / 微細構造 / 分子反応場 / ダイナミクス / メソポーラス / クラスター / 薄膜 |
研究概要 |
ゼオライトやメソポーラスシリカの細孔や骨格に孤立状態で固定化された酸化チタン種は従来の半導体酸化チタン光触媒とは、サイズ、配位構造、光励起状態が全く異なり、各種の光触媒反応に対して高活性高選択性を示す。本研究では、薄膜状に調製したゼオライトとメソポーラスシリカに固定化された分子サイズの酸化チタン光触媒(四配位酸化チタン種)の光励起作用状態での極微構造と反応のダイナミクスをin-situでの放射光XAFSおよびフォトルミネッセンス測定を中心に解明した。特にフォトルミネッセンス測定では時間分解解析を行う。高度な表面解析には薄膜試料が有用であるが、分子サイズ酸化チタンを固定化した薄膜ゼオライトの合成と光照射下でのin-situ計測を試みた。 透明なゼオライト・メソポーラス薄膜を合成し、CVD法、イオン交換法、原子層析出法などにより、分子サイズの酸化チタン光触媒をゼオライト種の骨格または細孔内に固定化した。オレフィンの光エポキシ化やポリマー合成に対する光触媒特性の評価を行った。放射光XAFSを利用して、固定化された分子サイズ酸化チタン光触媒の暗状態および光照射下での局所構造についてin-situ状態での測定解析を行った。また、光触媒の光励起状態のダイナミックな変化を観測するためにin-situ状態でのフォトルミネッセンス観測と時間分解測定を行った。ゼオライト種の細孔のサイズと構造および表面化学特性、反応物質の存在、光照射の影響で変化する光触媒種の配位構造のダイナミクスを観察した。
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