研究課題
ゼオライト細孔内に内包された金属クラスターは有用な触媒として機能するが、形成されるクラスターの構造は担体であるゼオライトの構造や酸性質の影響を強く受ける。本研究ではDXAFSやQXAFSといった手法によって水素雰囲気下でクラスターが形成される過程、または酸素によって再分散する過程を追跡し、触媒の活性点の形成に及ぼす担体の酸点の影響を調べることを目指した。酸型のモルデナイトやZSM-5にPdを担持し、水素雰囲気下でのクラスターの形成過程をDXAFSによって追跡した。その結果、一旦安定な6核クラスターを形成し、その後外表面上で凝集することがわかった。さらに500℃で酸素を導入すると、単分子状の酸化物として酸点上に再分散する様子が観察された。このような金属クラスターの形成・再分散は可逆的に見られた。H-Y型ゼオライトを担体とした場合には13核程度のクラスターが形成していた。このクラスター上ではHeck反応が溶媒に溶出せずに効率的に進行し、再利用も可能であることがわかった。H-Y型ゼオライトにAuを担持させたところ、0℃においてCO-O_2反応に高活性を示した。Na-Y型ゼオライトでは著しくAuが凝集していたのに対し、H-Yを使うとAuの凝集が抑制されていた。前処理時に酸点および気相にH_2が存在することにより高分散なAuクラスターが形成され、高活性を示したものと考えられる。
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