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2005 年度 実績報告書

ピリジニウム-π錯体への面選択的付加反応を経由する生理活性ピペリジン類の合成

研究課題

研究課題/領域番号 17035028
研究機関お茶の水女子大学

研究代表者

山田 眞二  お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (30183122)

キーワードParoxetine / Femoxetine / 生理活性化合物 / meroquinene / 面選択的付加反応 / ピペリジン誘導体 / カチオン-π相互作用 / 抗うつ薬
研究概要

ピペリジン類には生理活性を示すものが数多く知られている。なかでもセロトニン再取り込み阻害剤である(-)-paroxetineおよび(+)-femoxetineは抗うつ薬として知られ、これまで数多くの合成方法が開発されて来ている。申請者らは、1,4-ジヒドロピリジン類の新たな合成方法をすでに見出しており、本中間体を用いることでさまざまな置換ピペリジン誘導体を立体選択的に合成できると考えられる。
本研究では、我々が先に見出した2つのピリジニウムへの面選択的付加反応により得られる光学活性な1,4-ジヒドロピリジン類を鍵中間体として用いることで、抗うつ薬として知られる(-)-paroxetineおよび(+)-femoxetine類の立体選択的合成を検討した。
(-)-paroxetine前駆体は次のように合成した。アミノ酸から得られる不斉補助基とニコチン酸とのアミド1をピリジニウム塩に変換すると、分子内カチオン-π相互作用により面選択的に片側の面が遮蔽され、求核試薬が遮蔽されていない側から攻撃することで立体選択的に1,4-付加体2が生成した。不斉補助基をはずした後、水素添加により15:1の比でcis-ピペリジンエステル3が得られた。これをtrans-体4に異性化後、エステル部を還元することにより、既知の前駆体ピペリジンアルコール5を得た([α]_D^<23>=-21.7,c0.41,MeOH;lit.:[α]_D^<25>=24.3,c0.46,MeOH)。cis-体6の還元によりcis-アルコールも得ることができる。
(+)-femoxetineの既知の前駆体7は、逆の立体配置の8から同様な方法を用いることにより合成する事ができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] A new route to 3,4-disubstituted piperidifines : formal total synthesis of (-)-paroxetine and (+)-femoxetine2005

    • 著者名/発表者名
      S.Yamada, I.Jahan
    • 雑誌名

      Tetrahedron Lett. 47

      ページ: 8673-8676

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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