• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

カーボンナノチューブを素材とする特異な電子機能制御空間

研究課題

研究課題/領域番号 17036048
研究機関九州大学

研究代表者

中嶋 直敏  九州大学, 大学院工学研究院, 教授 (80136530)

キーワードカーボンナノチューブ / 可溶化 / ポルフィリン / 超構造体 / 近赤外吸収スペクトル / フラーレン内包カーボンナノチューブ / エネルギー移動 / 電子顕微鏡観察
研究概要

ごく最近、カーボンナノチューブに対する化学的アプローチが「可溶化」をキーワードとして急激に展開している。カーボンナノチューブのナノポアにフラーレンを内包することにより、フラーレンピーポッドという超分子が合成できる。本研究では、フラーレンピーポッド金属ポルフィリンが融合した超分子のデザイン・合成・電子機能解析を行うことを目的として研究を行った。得られた成果は以下の通りである。
直径が平均1.4nmのフラーレン内包カーボンナノチューブをピレンアンモニウムの水溶液で可溶化すると様々な形態のヘリカルナノチューブが形成された。Ab Initioにより、このような形態形成への理論的なアプローチを行った。種々のポルフィリン化合物がカーボンナノチューブの良好な可溶化剤であることを明らかにした。可溶化溶液では、ポルフィリンからカーボンナノチューブへのエネルギー移動が観測された。
金属が配位していないプロトポルフィリンが、C70フラーレン内包カーボンナノチューブをDMF中に透明分散させることを見出した。この分散溶液の電子顕微鏡写真から、フラーレン内包カーボンナノチューブのヘリカル構造体を含む多種の超構造体を形成することがわかった。この分散溶液をフィルターを用いてろ過し、集めたフィルター上の固体はDMF中に容易に再分散できることがわかった。ろ過後はポルフィリンの濃度は極めて希薄であるにも関わらず、フラーレン内包カーボンナノチューブを分散することが出来た。近赤外吸収スペクトルより、C70フラーレン内包カーボンナノチューブはバンドル状で分散されていることが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Soluble Carbon Nanotubes and Their Applications2006

    • 著者名/発表者名
      H.Murakami
    • 雑誌名

      J.Nanosci.Nanotechnol. 6

      ページ: 16-27

  • [雑誌論文] Soluble Carbon Nanotubes-Fundamental and Applications2005

    • 著者名/発表者名
      N.Nakashima
    • 雑誌名

      International J.Nanoscience 4

      ページ: 119-137

  • [雑誌論文] elical Superstructures of Fullerene Peapods and Empty Single-Walled Carbon Nanotubes Formed in Water2005

    • 著者名/発表者名
      N.Nakashima
    • 雑誌名

      J.Phys.Chem.B 109

      ページ: 13076-13082

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi