17年度までの研究で、エレクトロウェッテイングや電極反応に伴って発生するガスバブルにより駆動するポンプ・バルブについて検討を進めてきたが、18年度はこれらをさらに高度なデバイスに発展させたり、より詳細な検討を行った。 エレクトロウエッティングに基づくパルプで送液を制御する場合、バルブ以外のところは親水性にして、毛細管現象で送液するのが効率的である。この点をより深く検討するため、ガラスとPDMSから構成される流路および金電極バルブ上での溶液の動きを調べた。そめ結果溶液め運動がWashburnの式でよく説明できるごとが確認され、この式に基づぐことにより、効率的に制御できるバルブを設計できることが示された。 バブル型ポンプの応用として、複数の溶液注入用ポンプを流路横に並べ、順次涼路に溶液を導入して複数の溶液プラグを作り、メインポンプで反応槽に送って順次反応させ、検出するマイクロシステムを作製・評価した。これにより抗原・抗体反応の検出が行えることを示した。 電気化学的3電極系を変則的に利用したマイクロpHスタットを作製し、評価した。これは一種のプロトンポンプとして機能する。反応槽内のpHを一定に維持できるだけでなく、洗れた電荷量を測定することにより、滴定を行うこともできる。これを用い、例えばpH2程度の条件下でも消化酵素の活性測定が行えることを示した。また、これを集積化して、チップ上でpH制御をした上でアミノ酸の電気化学発光検出を行うことのできるマイクロセステムも構築した。
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