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2006 年度 実績報告書

コア/シェル複合構造をもつ単分散ナノ結晶からなるシナジーイオニクスの創製

研究課題

研究課題/領域番号 17041010
研究機関大阪大学

研究代表者

小俣 孝久  大阪大学, 大学院工学研究科, 助教授 (80267640)

キーワードセリア / ジルコニア / 固体電解質 / ナノ結晶 / コアシェル型ナノ結晶 / ホットソープ法 / コロイド溶液 / 界面
研究概要

(1)ドープしたCeO_2およびZrO_2ナノ結晶の合成
セリウムイソプロポキシドとCeBr_3,SmCl_3,GdCl_3との脱ハロゲン化アルキル反応を、オレイルアミンを溶媒および界面活性剤とした溶液中、250℃,30minの条件で行なった。ドープ量の増加に伴い格子定数が増大したこと、Sm203よりもGd203ドープした試料の格子定数が大きかったことから、CeO2ナノ結晶でのドーピングに成功したと結論できた。ナノ結晶中のドーパント濃度は15〜35%、粒径は2.0〜2.3nmであった。
ジルコニウムイソプロポキシドとZrCl_4,YCl_3,Gal3との脱ハロゲン化アルキル反応を行なった。反応条件は340℃,1hとした。YCl3を添加した場合、生成物中のY濃度の増大に伴い格子定数は増大し、Gal3を添加した場合は格子定数が減少した。これらより、ZrO2へのドーピングは成功していると結論できた。ドーパントの濃度は10〜35%、粒径は1.2〜2.2nmであった。
(2)CeO_2/ZrO_2コア/シェル複合ナノ結晶のキャラクタリゼーション
前年度の研究で得られた、CeO_2/ZrO_2コア/シェル複合ナノ結晶のXPSを解析した結果、CeO_2はナノ粒子の内部にあり、表面はZrO_2に覆われていることを明らかにした。
(3)CeO_2/ZrO_2コア/シェル複合ナノ結晶の低温焼結に関する研究
コア/シェル型CeO_2/ZrO_2ナノ結晶の粉末を空気中,200〜500℃の各温度でそれぞれ5時間後アニールした。400および500℃での加熱後のXRDはシャープな回折線からなり、加熱によりコアのCeO_2とシェルのZrO_2が界面で反応し、CeO_2-ZrO_2固溶体を生成したことが示された。コア/シェル複合ナノ構造を維持したバルク体の作製には、400以下の低温でかつGPaオーダーの超高圧下での緻密化により達成されるであろうことが示された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] コアーシェル型複合ナノ結晶の合成と高機能セラミックスへの展開2007

    • 著者名/発表者名
      小俣孝久
    • 雑誌名

      セラミックス 42・2

      ページ: 99-103

  • [雑誌論文] Synthesis of CeO_2, ZrO_2 Nanocrystals and Core-Shell-Type Nanocomposites2006

    • 著者名/発表者名
      T.Omata
    • 雑誌名

      Journal of the Electrochemical Society 153・12

      ページ: A2269-A2273

  • [雑誌論文] Colloidal Synthesis of Nanocrystals of CeO2 and ZrO2 Based Solid Electrolytes2006

    • 著者名/発表者名
      T.Omata
    • 雑誌名

      The proccidings of 16th Iketani Conference, Electrochemistry and thermodynamics on Materials Processing for Sustainable Production : Masuko Symposium.

      ページ: 75-82

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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