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2005 年度 実績報告書

ヘリックス配位子により形態制御された希土類金属錯体の創製と発光機能評価

研究課題

研究課題/領域番号 17042023
研究機関大阪市立大学

研究代表者

三宅 弘之  大阪市立大学, 大学院理学研究科, 助教授 (00271198)

キーワード希土類錯体 / らせん / 不斉 / 置換活性 / 外部刺激 / アニオン / 発光 / 反転
研究概要

DNAなど多くの生体高分子は、二重らせん構造や一重らせん構造など様々な形態をとり、それらのらせん方向の反転が生命現象の重要なトリガーとなると考えられる。また、これらの機能は、メモリーや光学材料、液晶材料など新規人工分子デバイスへの応用が期待できる。本研究代表者は最近、置換活性な遷移金属イオンの特性を活用すると、らせん構造の構築と、硝酸イオンや溶媒などアキラルな外部刺激に応答したらせん構造の瞬時な反転を見いだした。一方、希土類金属錯体は多彩な配位特性を持つので、配位子の適切な分子設計や外部刺激を活用すると、らせん構造の方向制御のみならず、化学量論を制御でき、希土類発光特性の制御も期待できる。本特定領域研究は、そのようならせん型に形態制御された希土類金属錯体の創製とその化学量論的スイッチング、およびその構造変化に対応した希土類金属イオン中心からの発光特性の評価に成功をおさめた。
希土類金属イオンは高配位型錯体の形成が可能なので、直鎖状4座配位子Lと配位子:金属イオン=2:1錯体を構築し、二重らせん型構造を持つことを見いだした。二重らせん型(L)_2-Tb^<3+>錯体に硝酸イオンを加えると、一本の配位子が外れ、3つの硝酸イオンと置換された10配位型三元錯体が形成された。硝酸イオンの添加により、化学量論のみならず、Tb^<3+>まわりのらせん構造も反転することが明らかになった。また、これらの構造変化はテルビウム発光スペクトルからも確認できた。
このように、多彩な配位特性を持つ希土類金属錯体を活用すると、二重らせん構造から一重らせん構造への変換と、らせん構造の反転という二重スイッチングが可能となり、新たな情報変換分子デバイスの可能性を拓いた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 図書 (1件)

  • [図書] Molecular Recognition and Sensing via Rare Earth Complexes, Handbook on the Physics and Chemistry of Rare Earths2005

    • 著者名/発表者名
      Shinoda, S., Miyake, H., Tsukube, H.
    • 総ページ数
      63
    • 出版者
      Elsevier, Amsterdam

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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